2009年2月11日 (水)

ギフト

ギフト  日明 恩  双葉社

久しぶりに日明さんの作品を読みました。
彼女の警官や消防士のシリーズを読みましたが、今回はシリーズものではありません。

過去に傷を持つ元刑事と“死者”が見える少年明生の交流を描いたもの。
明生には、現世に心を残して亡くなった人が見える、そして死者も彼の存在を認識しているので話し掛けてくる。
生まれたときから彼はそうだったので、幼い頃から両親から疎まれていた。

それが元刑事の須賀原だけは、明生に触れることによって彼と同じく死者が見えるようになる。明生にとっては初めて自分を理解してくれる人物に出会い孤独から解き放たれる。
そして須賀原は別の意味で明生の能力に興味を持っていた。

明生は望まないのに死者からいつも話しかけられ訴えられている苦しみを抱えながらも彼らが死の世界へ心を解き放たれて旅立てるようにと話しを聞く。須賀原は自分は幸せになってはいけない人間だと世間からなるべく離れて慎ましやかに暮らしている。
そんな暗くなりそうな背景の二人が接点を持ち関わることで、二人の人生に大きな変化が起こる。

とても読後感の良い作品でした。
須賀原が働いていたレンタルビデオ店で明生が毎日『シックス・センス』の棚の前で借りもせずただ涙を流していた所から話が始まるのだが、映画館でみたこの映画をもう一度見たいなと思いました。

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2009年1月25日 (日)

「セブン-イレブンの正体」

「セブン-イレブンの正体」 古川 琢也+週刊金曜日取材班  

ついつい買ってしまった週刊金曜日本。以前は「トヨタの正体」を読みました。そして今回は店舗数世界一のチェーンストアー「セブンーイレブン」です。
しかも帯には「まるで、カニコー。」!!!これはトヨタを超える実体暴露?と期待満々です。

成長著しい高収益を上げている企業「セブンーイレブン」。
その加盟店オーナー、取引業者、配送業者への違法とも思える締め付けの実態に迫る。
まずは加盟店オーナー。フランチャイズ契約を結んで店舗を開くんですよね。
その会計の仕組みがセブンーイレブンは特異であることを一つずつ明らかにしています。一番の問題点は個人経営者であるオーナーに仕入れの請求書を一切開示しない。ここに隠されたカラクリがあるのだが、裁判になっても開示を拒否している。
またセブンーイレブン・ジャパン代表取締役会長兼最高経営責任者 鈴木敏文氏は労働側、経営側双方を知り尽くしている経歴者で徹底的に労働組を作らせず、イトーヨーカ堂、西武百貨店、そごう等系列企業との人事交流も一切しないことで独自の社風を作り上げている。
しかもトーハンの副会長も兼務しているため出版業界への影響力もあり、また出版社には雑誌のメインの流通先であるコンビニを批判しづらいとの見方もある。
等々と各方面からの問題点を次々に追っている。
全てを鵜呑みにするのはどうかとも思うが、これだけ多方面からの分析は読む価値があります。

これだけの巨大企業の実態は総合企業であるかのようにみえるが実際は何もしていない、コンサルタント業務(イメージ統一)であると締めている。ロスチャージとピンハネで巨利を得ている企業だそうだ。

「トヨタの正体」

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「裁判長!これで執行猶予は甘くないすか」

「裁判長!これで執行猶予は甘くないすか」  北尾 トロ  文春文庫

裁判員制度が平成21年5月21日から実施されます。メディアで「もし、裁判員に選ばれたらどうしますか?」等々のアンケートなどを耳にします。
以前、北尾氏の裁判傍聴記一作目「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」を読み、大変面白かったので続編が文庫化されたということで再び!

やはり1作目の方が俄然面白かったのですが、以前より、事件の被告人と証人にテーマをおいて観察しているものでした。
解説でも言われていますが、裁判員制度の対象となる事件は、「殺人罪、強盗致死致傷罪、放火罪、誘拐罪など重大犯罪」です。北尾さんがメーンに傍聴しているのは窃盗など身近な事件なので参考になるかわからないとの事ですが、第一印象ではわからなかった事件の背景などが検察官や弁護士、裁判官のやりとりで新たな展開になることもあるなど、今までの自分の常識や感覚では思いも至らない展開もあります。
それは事件の大小に関わらず人のやったことですから裁判の流れを知るのは傍聴も必要かなとも思います。ただ一般的には機会をわざわざ作るのは難しいとは思いますが。

裁判員制度~平成21年5月21日スタート!!~

「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」

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2009年1月12日 (月)

愛を海に還して

「愛を海に還して」  小手鞠 るい  河出書房新社

なんとなく恋愛小説を読みたくなって、図書館の書架で見つけました。
初めての作家さん。作者紹介には最初は詩人としてデビューされたと知りました。
その後、小説家として海燕新人文学賞・島清恋愛文学賞を受賞されています。

まずタイトルがなんだかとても悲しげで感動しそうな予感。ドキドキ。
読み始めて、主人公の女性はとても満たされたパートナーと暮らしていながら、別の男性に強く引かれ恋していく、一見非常に身勝手な設定でありながら私は彼女の自然体の感情にとても好感を持った。
彼女の恋に走りそうになる気持ちを抑えるのは、パートナーへの罪悪感よりも「ここを超えたら後戻りできなくなる」という今の状態を失う危うさを気にしているように思えた。
本書の情感を失うので結末は書けないけれど、ラストは彼女が自分に正直に向き合っていたことは良かったんじゃないかなと思えました。それは彼女がどちらにも心を砕いていたから。自分をごまかしていなかったから。

ただ、現実にはこんなのは難しいだろうな。もっとどろどろしそう。
小手鞠さんの小説は受賞作も読んでみたいと思いました。

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2008年10月 5日 (日)

『ブラックペアン1988』  海堂尊

『ブラックペアン1988』  海堂尊  講談社

こちらは映画化された「チーム・バチスタの栄光」の作家さんの作品。勿論お初です。しかもバチスタは未読。
映画も気になっていたのですが観ていないのでDVDを借りようかな?
現役のお医者さんだそうです。なるほどかなりリアルな大学病院内の描写。こういう部分ってすごく大事です。
医療物はとても好きなのですごく短時間で、また楽しめました。
登場人物は違うのですがハチスタの舞台である東城大学医学部付属病院が舞台だそうです。シリーズみたいなのでこちらも読みたい。

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『鹿男あをによし』  万城目学

『鹿男あをによし』  万城目学  幻冬舎

ドラマやってましたね~。私はみてませんでしたが、その頃「奈良、いいなぁ~」ってチラッと思った記憶が。
ネットの友人がこの人はいい、と話しているのをみて密かにチェックしていました。でも本に縁の無い生活をしていたので随分と忘れた頃に読んだという(苦笑)
夏ごろに『ホルモー六景』を読みました。本当はまず『鴨川ホルモー』を読みたかったのですが、ゲットできず。未だに書架で出会えません。
鹿男にしろホルモーにしろすごく不思議な(映像的な?ゲームのダンジョンっぽい?違うかなぁ・・・)世界設定で、歴史の薀蓄もあり、そして本筋はバッチリ青春を描いている。すっぽりこの世界に入れるならばかなり楽しめる。
確かネットの友人の間でこの人と一緒に挙げられていたのが森見登美彦さん。こちらの方も未読なので要チェックです。何から読もうかな?でも、この話題はかなり昔だったりする(笑)

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『灼夜』  永瀬隼介

『灼夜』  永瀬隼介  角川書店

お初の作家さんでした。祝康成名義のノンフィクション作家さんでもあるそうです。そちらも知らない・・・主人公は中学生なんだけど東京の外国人不法滞在者や中国人グループの事件に巻き込まれていく、ってオハナシで読んでいて主人公が中学生とは全然意識できないんですが。
ただ、自分が恵まれなくて不幸で冴えないって思っている彼が、もっと底辺でこの日本で生活している同年代の世界を知って関わって自分自身を見直す、元の生活に戻るんですけど。

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『ア・ソング・フォー・ユー』 柴田よしき

『ア・ソング・フォー・ユー』 柴田よしき  実業之日本社

どうもご無沙汰気味の私です。
とりあえず、何か書かないと(笑)
無許可保育園園長兼私立探偵、花咲慎一郎シリーズ第4作。一年ほど前に出ていたんですね。めっきり新刊チェックや図書館チェックをしなくなってしまって、書架に並んでいるのを見つけて「おぉ~!」。
花ちゃんはすごくいい。こんないい人が裏の世界でも生きていけるところがまた気に入っているシリーズです。一作目は『フォー・ディア・ライフ』です。

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2008年9月14日 (日)

アイスマン。ゆれる  梶尾 真治

アイスマン。ゆれる  梶尾 真治  光文社

久しぶりに読書メモを(笑)
いえ、ポツポツとは読んでいるのですよ。でもメモを忘れてしまうのよ。そして内容も忘れてしまう、悲しき衰えた我が脳ミソ。

さて、梶尾さんのファンタジーです。恋愛小説で今回も主人公がすごく気持ちが優しくじれったいぐらいの女性。

30を過ぎた知乃は友人で同じく独身の鮎美、和衣と今でも連絡を取り合う仲。彼女らから高校時代に行った儀式によって人生が変わった元教師を見かけたところから今回のそれぞれの恋愛が始まる。
その儀式とは、知乃には祖母の遺品から引き継いだ特殊な能力で男女の恋を成就されられるというもの。ただ、その儀式の後には知乃の身体に負担を与えるもの。
故にずっと封印していた事だが二人の恋愛によって否応無くせざるを得ない知乃。しかも鮎美の思い人は知乃の恋する人。儀式の呪文を知る叔母が現れ秘密がだんだん明るみになるにつれますます知乃の心は揺れる。
そんな切ない気持ちを心がほっこりする一話になっていて、秋の夜長に一気に楽しめました。そしてやっぱりハッピーエンド♪

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2008年6月 8日 (日)

あねのねちゃん  梶尾 真治

あねのねちゃん  梶尾 真治  新潮社

ファンタジックな表紙とこのタイトルにどんなお話かな?と大好きな梶尾さんの本を手に取りました。

「あねのねちゃん」は人付き合いの苦手な主人公の玲香が一人ぼっちだった幼い日に作り上げた架空の友人_イマジナリー・コンパニオン。
大人になるにつれて玲香の前から消えていたのが、OLになって失恋をキッカケに幼い日の姿のままで再び現れた。
そして玲香の周りで次々と不思議な事(玲香に悪意を持つ人々が被害にあうという)が起こり、それがあねのねちゃんの仕業だったことが解り、複雑な思いに苛まれる。あねのねを疎ましく思いつつ何かの折に頼ってしまう玲香。
そして彼女の孤独の原因の母親の事も悩みの一つだった。今の母は幼かった時の優しい母とは別人のようで、母から離れるために家を出て一人で暮らしている。そこにはあねのねの存在にも関係した驚くべき秘密があったのだった。

最初は心理学的なお話かな?と思っていましたが、ナント母親が登場してどんどん過激な展開となっていきました。終盤はバイオレンス!
でもラストは玲香のあねのねへの決別が切なく優しい気持ちになりました。

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2008年6月 1日 (日)

「クローバー」  島本 理生

「クローバー」  島本 理生  角川書店

恋愛小説「ナラタージュ」で有名なの島本さんですが、ととろは本作がお初でした。
双子の姉弟、ワガママで思い込みが激しくいつも弟を振り回している華子と心優しいけれど少々気を使いすぎて優柔不断な冬冶。
大学生活のため家を出て二人で住んでいる。そんな姉弟の恋愛小説、なんですが次第に冬冶の人生の選択をする時期でもあるこの時の迷いがメインになっている気がしました。
アクの強い華子にモーレツにアタックしている公務員の熊野(あだ名>笑)も冬冶に恋するちょっと変わった雪村さんもいい味です。
そしてクローバーというタイトルは家族のことらしい。父親と姉弟の3枚の葉では見向きもされないがそこに華やかな母親が一枚増えただけでもて囃される四ッ葉のようだと冬冶は思うのである。私は最初、恋占いのクローバーだと思っていたのでビックリでした。

機会があったら「ナラタージュ」も読みたいと思いました。

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「香菜里屋を知っていますか」

「香菜里屋を知っていますか」  北森 鴻  講談社

三軒茶屋の路地裏にあるビア・バー「香菜里屋」シリーズ完結編だそうで。
ちょっとドキドキしながらページをめくりました。
毎回、店を訪れる客の話す謎をマスターの工藤がカウンターの中から訥訥と解きほぐしてきました。
今回はちょっと最初から気配が違っている。
小さな軋みがマスター工藤とその兄弟子の香月の回りで起こり始めている。

そして、工藤の修行時代まで遡って香菜里屋の名前の由来が明かされるとともに香菜里屋が消えた。
常連客が香菜里屋(工藤)への思いを語る。そんなお別れ的な一冊でした。
きっと香菜里屋はどこかでひっそりと美味しい料理と度数の違う4種類のビールを揃えて謎を待っているのでしょう。

まずは1冊目「花の下にて春死なむ」がイチオシ、2冊目「桜宵」もかなりお薦めです。

KOROPPYの本棚』にて「『香菜里屋を知っていますか』 北森鴻」にて本書が取り上げられています。

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2008年5月18日 (日)

最近読んだ本のメモ

なんとなく途切れ途切れでこなした作品なので覚書はいいかとも思ったのですが、4,5月に読んだものだけでもメモをしておきます・・・

『晩夏のプレイボール』 あさのあつこ著 (毎日新聞社)
バッテリーの著者が贈る10の野球もの短編集です。
単に球児の話だけではなく、野球に関わる人々のお話。人間ドラマですね。そこに野球というターニングワードが入り読者に伝わりやすい、そして感情移入しやすいものとなっていると思いました。

『沖で待つ』 絲山 秋子 (文藝春秋)
初めての作家さんでした。どこかで聞いた著者だと思っていたら、本作は第134回芥川賞受賞作だった(笑)あまりににも書籍情報に疎くなっていたなぁと実感!あーあ( ̄□ ̄;)
同期ってこういう気持ちが生まれるんだね。一緒に現場の仕事を闘っていた異性の同志、職場でこういう関係を築けることが清々しいです。
表題作と「勤労感謝の日」の2編の短編集。どちらも会社もの。

『逃亡くそたわけ』 絲山 秋子 (中央公論社)
二冊続けて絲山さんの本を読んでみました。
設定がとんでもなくビックリでした。精神病院に入れられている主人公の「あたし」が行き当たりで同じ入院患者の「なごやん」を誘って彼のボロ車で病院から脱出。とにかく見つかったら連れ戻される・・・と強迫観念に冒されながらも何故か会話は現実とずれているような、日常のような・・・。
福岡の病院からとにかく何故か「南へ」と、観光スポットに寄ってみたり阿蘇の山の中で遭難しそうになったり。なんというか、そういうお話だったんだ・・・肩の力も抜いて二人の道中を眺めている、そんな接し方でよかったのだろうか?


・・・もう一冊借りていたはずなのに・・・思い出せない(汗)何を読んだんだ?私! ですから3月より以前に読んだ本など記憶にございません。これってアルツハイマーの前兆でしょうか?!めちゃくちゃ不安になったので、とりあえず今後はメモだけでも残そうと思い立ったのでした。

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2008年2月11日 (月)

「悲しき人形つかい」

「悲しき人形つかい」  梶尾 真治  光文社

昨年ファンになった梶尾さんの作品です。
題材はSFなんでしょうが・・・いや、そうとは言い切れない。一つのありえない器具「ボディフレーム(BF)」を発明したのは主人公祐介の高校時代からの親友で社会的常識の欠落している天才・フーテンこと機敷埜風天(きしきのふうてん)。彼はBFを尊敬する物理学者ホーキング博士に使ってもらおうという。まだ未完成のBF制作のために二人が引っ越した横嶋町は、ナント二組のやくざが抗争を繰り返し住民が転出してしまっていた地域だった。その上一方の北村組に二人の同級生ヒロがいたのだ。この辺から話はSFからはどんどん離れて行くのである(笑)

ハチャメチャな展開のスラップスティックコメディもの?でも、やっぱりセンチメンタルな梶尾さんでした。

のんびり前進じたばた生活』まゆびさまの感想「梶尾真治さん著 『悲しき人形つかい』を読んだよ!!」を読んで久しぶりに図書館の梶尾さんのコーナーに行ってみてまさに本作を見つけられたことは嬉しかったです。
軽い気持ちで読める一冊です。まゆびさま、ありがとうございました。

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2007年10月26日 (金)

人のセックスを笑うな

人のセックスを笑うな  山崎 ナオコーラ  河出書房新社

ネットを通して友人より紹介してもらった来年公開の映画の原作です。
ナオコーラと言う名前の斬新さにまずどんな本を書く人だろう?って興味を持ちました。そして本作は第41回文藝賞受賞作(2004年)です。
全然知らなかった・・・

お話は美術の専門学校に通う19歳のオレとそこの講師39歳のユリのひと冬の恋愛小説でした。女性は結婚もしているんですが、かなり気まぐれで自由な女性。こんな設定の既婚女性ってなかなかいないよね。私の周りではいません。田舎だからか?
読後の感想は、うう~ん、もっと突き抜けた内容かと期待していたのですが割と普通でした。なんとなく、彼女に誘惑され、振り回され、ふられちゃった男の子のお話?って思っちゃった私は読みが浅い?
そして、さほど感動もなく読んでしまった。もっと言葉に繊細で無いとよさがわからないのかしら?
最近の私は繊細さに欠けるのかな?感動できなかった自分がちょっと寂しいです。
これを読んで映画を見たいかというとそうでもない。キャストはすごくいい感じなんだけどな。DVDになったら見るかもです。

2006年に『浮き世でランチ』にて第28回の間文芸新人賞を受賞されているので、こちらにも挑戦してみようかな?

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2007年10月24日 (水)

百人一酒

百人一酒  俵 万智  文藝春秋

俳人歌人として有名な俵万智さんのエッセイを読みました。
俵さんの著作はなんと出世作『サラダ記念日』以来(とても斬新ですごく共感して図書館派のととろにしては珍しくつい買ってしまいました!)です。
勿論エッセイはお初。前に『チョコレート革命』が出たときはちょっと気になっていたのですが、ついつい見過ごしてしまいました。

ちょっと肌寒くなるとお酒が恋しい季節となりますね。ととろは母となって以来、家ではまず殆どお酒を飲まなくなりました。なんだか家事が面倒になってしまうのですよ。
でも、お外で頂くのは量はさほどでは無いけれどとても好きです。親しい人や気の合った人と一緒の酒席は本当に楽しいものです。
実は今回のエッセイを読むまで俵さんがこんなにお酒好きの楽しい方だとは知りませんでした。珍しいものや高価なもの、そしてなかなか立ち会えない席のお話を聞けるのも立場上の利もあるのでしょうが、きっと俵さんの人柄がそういうものを呼び寄せるんだと思いました。
自分にはきっと一生出会うことも無いであろうお酒の話も嫌味なく楽しめるのは本当にスバラシイ!
お店やお酒の情報もその都度載せられていて、文庫が出ているので絶対に買おうと思います。酒好きの友にも贈りたいわ(笑)
中でも非常に面白かったのが、俵さん曰く「お酒好きで人間好きの人ならば一度は思うだろう『バーカウンターの中の人になってみたい』」をしっかり実践、新宿ゴールデン街の「クラクラ」でアルバイトをはじめる。時給1300円。>爆

あぁ、こんなお姉さまが知り合いにいて誘ってもらえたら幸福だろうなと思っていたら、ナント私のが一個年上だった!!\(;゜∇゜)/

俵万智さん公式HP『俵万智のチョコレートBOX

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2007年10月20日 (土)

となりの姉妹

となりの姉妹  長野 まゆみ  講談社

久しぶりに長野まゆみさんの長編を読みました。
私の隣に昔藪だった所に建てられた古風な家に姉妹だけで暮らしている。そこが二階を改装して間貸しをすることになった。
そんな情報を持ってきたのは、神童と言われていた神経質だったがある時から別人のような性格になって久しい兄だった。
兄と隣の姉の逸子さんとは同級生であるが当時の私の目には特に親しいようには映らなかった。
それが以前の隣の土地の持ち主だった菊屋の小母さんが亡くなり、そして姉妹の家が間貸しをすることになり、にわかにいろんな事が動き出したかのように過去の記憶や現在の出来事がパラパラと思い出したように語られる。

亡くなった菊屋の小母さんの残したミステリアスなしりとりの謎を追う物語です。ファンタジーではなく日常の暮らしの物語でしたが、散りばめられた言葉もおしゃれで一つ一つが憧れてしまうのはやっぱり長野ワールドだと思いました。
イラストもミステリアスな味付けの優しいタッチのものでとても魅力的でした。

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2007年10月 7日 (日)

眉山

眉山  さだ まさし  幻冬舎

今春映画化された作品でした。映画化された原作を読むことはあまりしないのですが、さださんの小説は好きなので図書館の書架に並んでいたのをみて手にとりました。
映画の方はみていません。

東京で旅行社に勤める咲子のもとに徳島のケアハウスでひとり暮らしている母が病院に移った先の看護婦からの「錯乱した」という電話で急遽帰省することから長いひと夏が始まります。
徳島の病院で主治医より母が末期癌に侵されこの夏がヤマと宣告された。
私生児である咲子が後ろめたさをさほど感じずにいられたのは江戸っ子で気風のいい「神田のお龍」と呼ばれた母の人柄と生き方をみていたからです。それでもやはりこうなった今となっては父親の事が知りたいと思う咲子。その上、母は献体希望者として登録しているという。そのことも咲子のショックに追い討ちをかける。
母の逸話は物語と共に語られ、いったいお龍さんは(きっと気付いている)最後の時間、何を見つめているのだろう・・・と咲子と同じような気持ちになって物語を進みました。

阿波踊りの旋律と囃子と共に、咲子の思いや母(と父)の秘密への気持ちの整理、母の真意を知り寄り添う戸惑いが重ねられていきます。

さださんの作品は『精霊流し』『解夏』と読みました。本作で全3作品を読了したことになります。
どれも死と密接に繋がった作品であり、寄り添う人の気持ちのあり方がとても印象的です。親しい人、愛する人の死に対した時の悲観だけではない形がとても好きです。
7月にさださんのコンサートを鑑賞したこともあり、とても気持ちが入った一冊でした。

【追記】
お友達の『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまの「『眉山』 さだまさし」にて感想記事がアップされています。

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純棘〈Thorn〉[R/EVOLUTION 6th Mission]

純棘〈Thorn〉[R/EVOLUTION 6th Mission]  五條 瑛  双葉社

「革命シリーズ」第6弾、前作『愛罪〈Uxoricide〉』からは一年半経ってしまった。
このシリーズはのんびりと進んでいるので、実は話の詳細を殆ど覚えてない状態で次へ次へと読んでいます(笑)
今回はかなりわかりやすい進展でした。いよいよ影の黒幕らしき人物の姿がちらほらと、いや、まだわからない(爆)
全10冊のシリーズらしいので(全部完成すると背表紙がルソーの絵となる予定です)まだわからない!って危険もありますね。予断を許しません。
メインキャストのスパイ・サーシャの動きがどこと絡んでいるのか、そこがわからない。一匹狼といえど、きっと彼の後に大物がいると信じています。
彼が使われているとは思わないけれど。
暴力団や中国組織に加え政治家や実業家、右翼団体なども加わり違法滞在外国人の擁護運動に絡んでその裏で陰謀が張り巡らされていく。
前作までの粗筋がわからないのに読みだすとワクワクしてしまう。陰謀って魅惑ですね(笑)

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2007年7月30日 (月)

桃  姫野 カオルコ  角川書店

姫野さんは以前初めて「ツ、イ、ラ、ク」を読みました。本書は独立した短編集ですが、実はこの「ツ、イ、ラ、ク」にリンクしています。
ここに収められている6つの物語、全てが地方の小さな町の私立長命中学、ここでの出来事がいろんな人も立場で目を通して、全然別の物語になっている。
独立した物語であるが少しずつすれ違っている。また、なんとなく被っているけれど、全然別の顔を持つお話になっている。
独立した短編集とはいえ、やはり「ツ、イ、ラ、ク」を読んでいた方がより楽しめると思いました。

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2007年7月22日 (日)

J  五條 瑛  徳間書店

五條さんお得意のジャンルですね。テロが日常化した近未来東京で、一つの組織の分裂とカリスマ的な女性「J」。そしてもう一人の主人公の少年。
テロが発生する場所には必ずJがいる・・・初めて会ったときから、彼女の個性に強く引かれた、しかし彼の一番大切な人がテロによって将来を絶たれて一度はJを憎む。
謎のテロ実行組織の内情と事件に直接関わらざる得なかった少年の現実を生きる強さを身につける過程が主軸に描かれていました。
「テロの外注」といういわば殺し屋的な仕事をボランティア組織が行うという設定が面白いと思いました。

この本は既に返却をしてしまいましたので、残念ながら詳細をこちらに書くことは難しい。返却時に五條さんの「革命シリーズ」第6弾「純棘―Thorn 」を入手!今までの話を殆ど覚えていないけれど(笑)非常に楽しみです。

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2007年6月24日 (日)

前巷説百物語

前巷説百物語(さきのこうせつひゃくものがたり)  京極 夏彦  角川書店

速攻で図書館に予約を入れたのに待たされた。でも、読むにはピッタリの季節だったわ。表紙も内表紙も夏向きです(笑)
読了までに時間が掛ってしまった。それは読みにくいって事では全然なくて単に自分の所用にまぎれただけで、思うように進まなかった事がちょっとストレスだったりして。

「巷説百物語」シリーズの新作です。京極さんのシリーズの中でも妖怪(京極堂)シリーズと双璧をなしている,
ととろの大好きなシリーズ。
今回の話は「御行の又一」誕生という位置でかなり楽しめました。話の落ち方が最高に上手い。
シリーズ第一弾の「巷説百物語」を読んで随分と経ってしまいました。その後シリーズを追っていたわけですが、ここに来て第一弾を再読したくなりました!きっと読了された方は皆さまそう感じられるのではないでしょうか。
夏休みに文庫を買ってしまうかも・・・(笑)アブナイ!
京極さんの本は見た目もとても凝っています。今回の挿絵も竹原春泉『絵本百物語』、本の風貌から既に物語りに入っています。大いに効果的。
どうやらこのシリーズは次もあるようですね。ととろは雑誌は読まないので単行本になるのはきっともっと先のことでしょうが益々これからが楽しみです。

実はメインシリーズの京極堂。昨年出た「邪魅の雫」が座礁中。こんなことではファンといえない!!ネット予約で入手したというのに・・・きっと書店で買わなかったのが原因だわっ、てことにしておこう・・・夏には読了を目指す!

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2007年6月 3日 (日)

つばき、時跳び

つばき、時跳び  梶尾 真治  平凡社

梶尾氏の時空もの恋愛小説です。
熊本の旧家「百椿庵(ひゃくちんあん)」に住む作家 井納惇。この椿の咲き乱れる家には昔から女にだけ見える幽霊が出るらしい。ところが男の惇は彼女(幽霊)の姿を何度か見る。
そして、屋内を調べるうちに天井裏にとある装置らしきものを見つける。そこへ件の幽霊「つばき」がやってくる。彼女は百年以上前の百椿庵に住んでいた女性だった。タイムトラベルをして現れたのだ。
結局装置のある部分の機能だけを掴んだ惇によりつばきも現代に触れるが過去へ帰ってしまうことになる。
彼らはこの短い触れ合いでお互いに強く引かれる。惇は天井裏のからくりを必死に調べつばきに再開をしようと・・・

ラストは随分と上手く行き過ぎの感がありますが、途中の布石なども自然ですし、二人の触れ合いとこの絶対的な時間という障害がロマンスを盛り上げます。
このテーマはロマンティックでとてもキレイなお話になるんですね。
こんな真摯な恋がしたいもの。

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2007年5月21日 (月)

植物診断室

植物診断室  星野 智幸  文藝春秋

芥川賞候補作となっているとか・・・あまり候補作を追う事は無いのですが図書館の書架で見つけてタイトルに惹かれました。
なんとなく癒し系?とか勝手に思ってしまって。

お話はちょっと変わった感じです。会社では一匹狼、普段の生活は徘徊(散歩)と植物診断療法という診療所に通う独身男性がとあるキッカケで二人の幼児を持つシングルマザーから「夫でもなく、父親でもない、大人の男として息子の相手をしてほしい」と依頼を受ける。

???凄くあやふやな関係です。私にとってこういう話は初めてでした。
ただ、最後に感じたのは、彼の自分探しの話だったのか・・・と思ってしまったのはととろが単純すぎでしょうか?不思議な小説です。読後感は悪くないですけど、単に慣れていないだけかしら?

あまりによくわからなかったのでAmazonの感想をちょっと参考にと見に行ったのですが、星野氏の入門書として読むには適さないとか(あらっ)、『最後の吐息』、『アルカロイド・ラヴァーズ』を読む方がいいとのことでした。今度書架にそのタイトルがあったら手に取ってみよう。

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2007年5月19日 (土)

柘榴熱

柘榴熱  宇佐美 游  実業之日本社

33歳既婚、子供無しの野瀬光希。出版社の契約社員として勤務している。
実は再就職の際既婚を出すとことごとく不採用になった経緯で、未婚と偽っている。
だが、職場の女性の中で一番年上、男性社員からは「オバチャン」と呼ばれ常にセクハラ的言葉を浴びせられている。

経済的にも性格的にも不満の無い夫だが彼とはセックスレス夫婦。以前の恋人とは「結婚している」と正直に告白したために別れた。今の彼、アルバイトの市村や同世代の友人未婚のキャリア多香美、DVを受けていても結婚生活を続けている伊都子、彼女の求めるものはいったいなんだろう。
これほどのリスクを負いながらも捨てられない市村との関係。

今の私にとって彼女の年齢は全然オバチャンじゃない。でも、若い女性とともに働いているとそうなのかしら・・・今の女性ってすごく元気だと思うのだけど。やっぱり見得とか競争心とか嫉妬心から逃れられないのねぇ。ととろも若さが欲しいって思うときはしばしばあります。こと恋愛に関してはそれは益々大きいと思う。
それにしても彼女の心の動きがよくわからない。若い男を逃したくないっていう所まではわかるのだけど、その後の彼女の病気とかがイキナリの展開だしソレに対する夫の態度も妙だ。それ以上に夫があまりに彼女に無関心すぎない?そこまで鈍感だろうか?夫婦って(笑)
いまひとつ共感できない小説でした。ととろが田舎者過ぎるのか?都会の女性はこうなのか?

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2007年5月17日 (木)

玉の輿同盟

玉の輿同盟  宇佐美 游  角川書店

なんとなく軽く面白いものはないかと図書館書架を歩いていたら目に留まりましたこのタイトル。32歳、崖っぷちのOL3人が「結婚=幸せ」を求めて同盟を結ぶ。
医者、官僚、テレビマン・・・お見合いを重ね、いい相手のはずだったのに問題ありの男たち。でも、条件だけじゃなく手管だけじゃなく、感情によって彼女たちは泣き、笑い、悩む。そして見つけた幸せは?

何故か2冊もこの作者の本を借りてしまった。恋愛小説でも心にずしんとくる切ない話ではなくちょっとゴシップ気分で読みました。

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2007年5月13日 (日)

カンニング少女

カンニング少女  黒田 研二  文藝春秋

都立K高校3年天童玲美。成績は決して良くない彼女が入試を控えた十月、突如最難関私大・馳田学院受験を決意する。
彼女にはどうしても馳田学院に入らなくてはならない理由があったのだ。
そんな彼女が頼ったのは成績トップの愛香、陸上インターハイ選手の杜夫、機械オタクの隼人の3人。彼らが出した作戦とは「カンニングによる入試突破」だった。

まま、設定にも無理がある、理由にも甘さがある気もするんですが、内容はきわめて青春ものの王道を行ってます。
登場人物も魅力的、しかもカンニングって内容にそぐわないほど玲実は真面目で一生懸命勉強をします。自力で足りない部分をカンニングで補って最終目的の「合格」を手に入れようという可愛らしさ。
真剣に取り組むっていいよな、仲間っていいよな、そんな感じの読後感。ラストの小論文(って形になっている)よかったなー。

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2007年5月11日 (金)

波に座る男たち

波に座る男たち  梶尾 真治  講談社

SF作家さんだと思っていた梶尾氏、本作でそのイメージが一新しました。
一風変わったやくざもの?ううん、男気溢れる人情と気合の心意気、読後はこの面々を好きになります。

タイトルは「波座師」から来ているのでしょうか。日本伝統の鯨捕りの漁師のこと。
そう、任侠ものに鯨捕り?この突拍子も無い組み合わせが面白い。
食い詰めたヤクザ一家大場会を解散する。大場会長は借金のカタに手に入れた捕鯨船で「日本の食文化を守る!」と鯨の密猟に乗り出す(笑)
部下もそして債権を取られた築地の小料理屋主、若頭の彼女(なんとこの美女が波座師>笑)、若かりし頃の伝説のヒットマン源爺、それに捕鯨船をカタにされた水産工場代表。「任侠丸」出航!
ここに過激な環境保護団体やら台湾マフィアだのが絡んで波乱万丈の彼らの行く手に現れた巨大鯨「メフィスト」。

それでも人情ものなのですよね。非常に爽快な一冊でした。>実はととろ任侠ものが好きだったりする。

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2007年5月 5日 (土)

黄泉がえり

黄泉がえり  梶尾 真治  新潮社

数年前に映画化された原作本です。
ととろは映画を当時みました。
そしてこの作品はかなり話題になっていました。天邪鬼のととろは映画化されてしまうと(しかもそれによってベストセラーになってしまうと)どうしても原作を読みたくなくなる(笑)
先に原作を読んでいる場合は映画を見るのは吝かではないのですが・・・何故だ?

でも、以前お友達『KOROPPYの本棚』KOROPPYさま「『黄泉がえり』 梶尾真治」や『のんびり前進じたばた生活』まゆびさま「梶尾真治さん著 「黄泉がえり」を読んだよ!! 」の感想にてその経緯で梶尾真治氏の作品に初めて触れ彼のファンになりました。
ということで、映画の余韻も薄れたことですし本作も手にとってみました(笑)>まさに時は5月っ、です!

5月のある夜、九州の地方新聞社の電話コーナーへの火の玉情報から事が起こります。場所は熊本市。
そして熊本市では過去に亡くなった家族が帰ってきたという現象が多発、最初は表に出なかったが噂が広まるとともに「黄泉がえり」として人々に認識されるようになる。
市当局もあまりの黄泉がえりの数の多さにこの局地的な現象に対応しなければならなくなり、独自の「特殊復活者」として受け入れを始める。
しかし、この現象の原因も不明であり、解明よりも対応が先行している。
そうこうするうちに黄泉がえった人々の中では言葉では表現できないながらも直感でこの事実と自らの行く末を知って行くのです。
最後には人と人の繋がりをしみじみと迫る形で終わった、ジーンと響く読後感ですがこころがほわっと温まる一冊でした。

映画とはメインテーマが違うと思いました。
黄泉がえり現象を使ったラブロマンスともいえる映画。これはこれでとてもよい出来だったと当時ととろは思いました。
でも原作を読んでみると、もうちょっと哲学的な(?違うか!)”彼”という存在を通して人の思いをより優しい暖かいものとして捉えている。
家族のやりとりも勿論だが、この辺がしっかりとSF色を出している。
まだ梶尾氏の作品は数冊を読むのみですが、『「避けられない現実」を乗り越えて至る奇跡』に非常に感動を覚えます。
本作もラストに行くにしたがってその色が濃くなっていきます。
今回もラスト100Pを越える辺りからずんずん心に迫り、途中では思いも寄らず泣けました。

梶尾氏を手に取るに至った柴成さまの『よみドキ♪ドキ☆』「黄泉がえり/梶尾真治著」にも併せて今回お邪魔しました。

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2007年4月22日 (日)

魂萌え!

魂萌え!  桐野 夏生  毎日新聞社

久しぶりに桐野さんを読みました。
今まで事件性のあるテーマをメインに人間の深層心理を描くの力の強い方だと思っていましたが、今回の作品は趣が違いました。

夫の急死後、愛人の発覚、息子と娘の身勝手な要求(そして自分を年寄りと先行きを決め付けた物言い)、友人たちとの関係の変化、夫の知人との新たな交流・・・今まで家の中で外の世界に深く関係することの無かった60歳の主婦が突如次々と起こる日常を否定されるような出来事に翻弄される。
自信をなくしたり、抑えられないほどの怒りに襲われたり、その中で少しずつ彼女が自分のこれからの人生の生き方を考え、自分の日常を守るべく考え立ち向かう姿がリアルに心にはいってきました。
自分もこれから彼女と同じ年に近づいていく。他人が思うほど60歳は老いてはいない、でも世間知らずの主婦を回りは軽視する。自分も後ん十年すれば息子や周りから世間知らずの主婦としてこんな風にあしらわれるかと思うと彼女のように自分の日常を守って反発しすぎず上手く自分をコントロールできるように自身を見つめられるかしら。
そんなことを考えながら読みました。
老いて回りに振り回されすぎず、かといって我を張りすぎず、自分の生活を守りつつ時の流れに沿いながら生きるのはなかなか難しいかもしれませんね。

少し前の桐野さんはかなり心の準備をしないと読めないキツサがありましたが、こちらはすごく自分を見つめながら読む事ができました。

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2007年4月15日 (日)

ラスト・イニング

ラスト・イニング  あさの あつこ  角川書店

映画公開中の「バッテリー」。ととろは映画はまだみていませんが、原作はハードカバーの頃から大好きでした。先日文庫化されたのを機にシリーズ購入、再読した次第です。
そして映画化の効果かいろんな関連本も出ていますね。
その中で一番読みたかったのが本書です。ようやく図書館より到着。

本編でも個性的なキャラで人気の相手校横手二中の瑞垣によるその後の話。そうです!本編である意味気になる終結をされた「あの」試合の結果もしっかりとわかりました。
本編はアレで私としてはいい終わり方だと思っていたので、不満は無かったのですが、やっぱり人情として気になっていたのです(笑)

彼らはまだまだ中学生、高校生です。この先何がどうなるのかなんてわからないですよね。主人公だけでなく関わる人物全てがそれぞれ思いを語りたいんですよね。
クールに決別を決めたかった瑞垣を放っておかないライバルや仲間たち、動き出した瑞垣。
今回は最後の最後に登場したのみだった新田東のバッテリーでしたが、全ての会話の中に彼らの姿がチラつく。

あ~なんだかまだまだ物語が続いても不思議は無いって感じですねぇ・・・ドキドキ

文庫版Ⅴ感想 
文庫版Ⅵ感想

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2007年4月 8日 (日)

バッテリーⅥ

バッテリーⅥ  あさの あつこ  角川文庫

教育画劇でハードカバーで出ていた本作が角川より文庫化されての再読です。
あさの氏の代表作である本書の完結巻。只今映画公開中(笑)。

いやぁ、やっぱりバッテリーの面々はいいですね。ととろは新田の前キャプテン海音寺贔屓ですが、やっぱり瑞垣も吉貞も野々田も東谷も沢口もそして青波(!)も非常に魅力的です。
テーマは主人公 巧と相棒 豪のバッテリーを通じての成長なんですが、この巻では巧がかなり大きく生長している気がする。豪も悩みながらも乗り越えてしっかり前を見つめている。
大人びた中学生だ。
きっと生の中学生もここまでしっかりと筋立てては理解してないけれど、こんなことにわからないながらも悩みながら成長しているんでしょう。はっきりと言葉にできるのは大人になってから。ととろは「あぁ、あの時悩んでいたのはこのことだったんだ」って大人になってからわかった部分が多いです。
やっぱりあさのさんの代表作ですね。

映画は小説とはまた違った感動的なラストが待っていると噂で聞いてます。まだ観ていないのですが(しかも公開中に行けそうに無い・・・)劇場で観られなくてもDVDでもいいのでそこの所は確認したいです。


過去の感想

バッテリーⅤ

ちなみに瑞垣のサイドストリー(?)は「ラスト・イニング」只今図書館にて予約中(笑)

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ネイバーズ・ホーム・サービス

ネイバーズ・ホーム・サービス  前川 麻子 集英社

便利屋兼家政婦紹介所<ネイバーズ・ホーム・サービス>、ここで働く28歳橋本サト。
家事が好きでこの仕事を選んだ彼女が(既にこの会社では中堅)、仕事と感情の微妙なさじ加減を懸命に探りながら、それでも人と信頼関係を築いていこうとする姿が好感が持てます。

スタッフの面々もとても生き生きしている。特に社長の橘あかね。こんな上司についたら自分も真剣でなければならないけれどそれ以上に満たされそうだ。
そしてその弟広志。彼の柔らかさがあってほっとする。
帯より抜粋「何を要求されているのか、それを探しながらやることを楽しめなくちゃ、この仕事しんどくない?」そんな生きる姿勢が散りばめられた前向きになれる一冊でした。

実はこの前に「劇場コモンセンス」を手に取ったのですが(こちらの方がめっちゃ面白そうな気がしたので・・・)挫折。いやきっと面白い小説だとは今でも思いますが、その時の私の気分じゃなかったんだろうな・・・
また、こちらも挑戦したいです。
作者プロフィールでなんとなく破天荒な小説なんじゃないかしら・・・って思っていた自分が思い込みだと知らされました

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2007年3月18日 (日)

ツ、イ、ラ、ク

ツ、イ、ラ、ク  姫野 カオルコ  角川書店

初姫野さんでした。恋愛小説で有名な本書ですが、なかなか手に取る機会がなかったのです。
でも最近妙に恋愛物を読みたくなって、傑作といわれる本書を手にとってみました。

森本準子_地方の小さな町で育った彼女はとても自我の強い少女です。彼女の周りの級友もそれぞれがいろんな思いを持っているのですが、そんな中でも彼女は回りに同調しない強さを持っている。
でも14歳の時、偶然のキッカケで知ってしまった恋、最初は興味だったものが、止められなくなっていく・・・そして秘密がばれることになって、いやおう無く彼と別れることになるのだが、二人のお互いへの気持ちが「別れ」という結果となります。
途中までは学園恋愛小説かと思うような展開でしたが、二人が別れる事になってからラストに至る部分は、本当に本当に胸が締め付けられるような思いで読みました。

たくさんの恋愛小説を発表されているようです。また、追いたい作家様が一人増えました。幸せ♪
そして姫野さんはエッセイも書かれているようなのでこちらも読んでみたいです。

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陰陽師 瀧夜叉姫(上・下)

陰陽師 瀧夜叉姫(上・下)  夢枕 獏  文芸春秋

このシリーズはずっとリアルタイムで図書館で追っていたはずなのに・・・ちょっと読書ペースが落ちている間にどんどん出ていました(^^;
この本なんて2005年9月ですよ!なんてうっかりのととろ。最近全然新刊情報のチェックをしていなかったからなぁ・・・

私は源博雅の性格がとても好きです。安倍晴明の力はすごいのですが、ここぞという時の博雅の言葉はそれを超えて人や物の怪を動かすのです。
今回のお話は上下巻と言うこともありかなりのボリュームです。
都に次々と起こる怪事件、晴明はそこに都を滅ぼす恐ろしい陰謀をみる。
平将門の死を巡って彼の後にいる興世王とはいかなる人物か?
長編好きのととろですが、このシリーズは短編が好きかもです。もちろん入り組んだ陰謀を楽しむにはこれくらいの長さはいるのですが。

ちょっと調べてみたのですが、このシリーズはこれが最新のようです。最近は出ていないのですね・・・

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2007年2月18日 (日)

少年陰陽師18「嘆きの雨を薙ぎ払え」

少年陰陽師18「嘆きの雨を薙ぎ払え」  結城 光流  角川ビーンズ文庫

さてどんどん運命のいたずらが昌浩達を襲う。前回、ついに比古と通じ合えた昌浩だがラストでは非情な出来事に比古を信じる彼の思いも寄らない方向へと運命は流される。珂神比古となったものの力に昌浩達は打ち勝つ事ができるのか?
そしてその時珂神と一緒にいたのが、贄としてさらわれた彰子だった。彼女は珂神や真鉄たちの元にいてはいけないとたゆらを説得して抜け出す。
珂神の秘密とは?その実体とは?大いなる力・八岐大蛇に彼らは勝てるのか?

今回は非情に動きがわかりやすかったです。しかもバトルアクション場面もたくさんあり、大いに楽しめました。キャラクターたちも個性がますます際立ち楽しさも倍増。神将の中では事に紅蓮と勾陳の絡みはぷぷぷっ、って思わずにやけちゃいますよ。どうぞ大いに期待してください!
六合と風音はもうそりゃあ、おおっぴらになっちゃって(^m^)いやぁ、旦那、気苦労は絶えないけど幸せそう・・・風音、今回すごくよかったです。彼女も芯の強い女性です。
次巻でどうやら珂神編も終焉を迎える様子です。しかし敵でも憎めない、そんな本作がますますお気に入り。キャラの掘り下げバッチリです。それぞれがそれぞれに思いがあるんだよ・・・でもやっぱり敵は敵!今回の打つ相手は八岐大蛇だ!だけどだけどそれは・・・うぐぐ。

と、この位にして(全然わからないですね>(^-^;)、恒例のキャラランキングです。
1位 昌浩!(仕方なし) 2位 六合(前回と同位を死守、くぅ~) 3位 もっくん(同じく、くぅ~)以下紅蓮、玄武、勾陳、もゆら(\(^o^)/)・・・略(笑)
紅蓮ともっくんを分けて以来、本編ではもっくんが目立ってます。この順位も致し方なし。いいのです、それでもととろは紅蓮のファンであり続けるの。もゆらはやっぱ前回がすごくよかったのですよね。そして玄武も前回かなりかっこよかったです。今回は・・・予想としては1位変わらず、2位もっくん奪回、3位ここがミソになりそうです。六合が一気に下がるって事はなさそうですが、あえて紅蓮か勾陳あるいは真鉄が来てもいいかも・・・人気5キャラに追従する真鉄、もゆら、風音がどこまで食い込めるかしら、(o(^-^)o)。

さてオマケですが、ととろはアニメ版を視聴していません。しかし今回結城さんはアニメ版の窮奇様について熱く語っておりました。チラッと見たい気になりました(笑)

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エデン

エデン  五條 瑛  文芸春秋

以前「瓦礫の矜持」でこの本はスパイものの連作集、と書いてましたが、どこで勘違いをしたのか誤情報でした>ごめんなさい。
こちらは「21年前の暴動のカリスマの亡霊に取り憑かれた男の執着の物語」という長編でした。全然違うわ・・・(;^_^A アセアセ

21年前、日比谷に集結した政治犯、思想家たちの中心にいた宇賀神。本来一つにまとまるはずのない彼らの中心で指導者として行動していた。しかし暴動終結後ついに警察は彼の姿を見つける事は出来なかった。
そして今、新宿のストリートギャングの頭 亞宮柾人が入れられたのは政治・思想犯専用特別矯正施設「K-7号施設」だった。ハタ違いの収容所に入れられ戸惑う亞宮。そしてそこには対抗グループの幹部、中国人二世の蔡も同様に収容されていた。彼らはこの収容者に自治を任された不思議な施設で馴らされず自分たちのストリートの流儀で居場所をつくっていく。しかし、何か見えない意思が彼らを操作しようとしているのを感じる亞宮。図書室で21年前の日比谷暴動の資料を紐解くのだった。
操作の陰に見え隠れする所長の北は日比谷暴動の警察側の人間だった。
そしてついに施設内にも対立が起こったのだった。

読みやすいけれど、スッキリというわけではないラスト。かっこよくはあるんですけど・・・これってまたまた好き嫌いがあるんだろうな。ととろは面白く読みました。

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2007年2月11日 (日)

新装版 爆笑問題の学校VOW

新装版 爆笑問題の学校VOW  爆笑問題 編  宝島文庫

近所の大型書店(レンタルショップ併設)が移転した。そこでリニューアルセールをやっているので混んでいる事を覚悟で出掛けてみる。今なら新規入会料無料。近場の大型レンタルショップにも入会したのですが無料だしね。
どうやらその競合店が24時間営業だったので前の場所では住居地のためソレができないとの事で商用地への移転となったようです。故にこちらも24時間営業となりました。ま、夜中に出歩かないととろには余り関係ないのですが、旦那には朗報かも(笑)

で、やはり思いっきり混んでいて実は木曜からの開業だったので土曜日には殆どの作品がナイっ!仕方が無いので入会手続きだけして、書店へ回る。そのまま帰宅するのも癪なので文庫コーナーへ。単行本は姿を確認するのみで図書館利用なのでお買い物はコミックスかノベルズか文庫です、あっ、たまーに雑誌も買うけど(笑)
おや?!ととろの好きな爆笑問題の文庫が平積に二冊あるよ。「爆笑問題の日本原論」は前に図書館利用で読んだので未読の本作を購入。
どうやらこれは以前よく話題になっていた学校ネタのVOW本のようですよ。そうそう、10年ぐらい前にはよくVOWも読んだよなぁ。好きだったわ、あの手の本。
爆笑問題のラジオ番組の中の学校ネタコーナーを雑誌投稿ネタも加えて編集したものです。
冒頭に「卒業文集ネタ」があり、今の時期にもピッタリだね。
最初は買う気がなく立ち読みをしていたのですが、笑いを抑えるのに苦労しそうになったので持ち帰る事にしました(笑)
いや、学校って本当に面白いね。

実はオレンジページの「カラフルシリーズ」が非常に気になって買おうと思ったんですが一番欲しいと思った「長早っ!べんとうでマジうまランチ」が置いてなかったのでやめた。
他にも「15分でごはん!」も気になったのですが、爆笑問題に負けた!
このシリーズはかなりいいねぇ。お勤め前にはたくさんのレシピ本を買っていたのに勤め始めたらすっかり新作への意欲がなくなってしまって・・・反省です。
春はこの手の本にも手が伸びやすいので次回こそはっ!ってちょっとだけ思ってます(笑)

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瓦礫の矜持

瓦礫の矜持  五條 瑛  中央公論社

ちょっと気を許していたらなんと昨年夏前に五條さんの新刊が2冊も出ていた。
まずは6月刊行の好みの長編である「瓦礫の矜持」から読む事にした。

警察組織への恨みを持つ者たちが組織への復讐を企てる。狙うはプレ・ワールドカップ開催が決まり目前の仙水市(笑)。
そこには問題ありの警官が集められたプレW杯特別機動隊(別名蛭捨て場)組織がありそこの隊長がキャリアを転落したと言うひと癖もふた癖もある人物 黒羽だった。
復讐チームとは別に警察組織に恨みを持つ神楽はその仙水市の財団法人コモン・フィーチャーで新しく勤務するために当地に赴く。コモンは若くして実業家として財を成した鶴田が立ち上げた市民権利を保護する活動を行っている事務所である。今回の神楽の職務もW杯の陰で起こる公務員の不祥事調査となっている。

復讐グループが着々と準備を進める中、微妙にそれぞれがすれ違いながら決行当日へと向かって行く。最初どういう関係かしっかり明かされないので(これも五條さんの作風です)自分で事件を考察しながら読みすすめていくのです。ととろはソレが気にならないので五條作品はスチエーションが好みでもありやっぱり読んでしまいます。
この設定はたとえば宮部みゆきさんでもありって感じがするんですが、きっと宮部さんならばもっと最初からひとりひとりの人物の書き込みを重ねていく方法を取るんじゃないかと思われます。
この辺が五條さんがブレイクするには障壁になっているのかな?などと思える作品でした。今回はスパイモノじゃなかったからね。いろんな作家さんが書いても違和感の無い設定だったのでついつい、そんな風に思ってしまったのですがととろの思い込みかも~。
次に借りているのは「エデン」。こちらはどうやらスパイものの連作集のようです。ただ、既に返却日が大幅に過ぎているのが心配、図書館から電話が掛ってくるんじゃないかしら・・・ドキドキ(笑)

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2007年2月 6日 (火)

少年陰陽師17「真実を告げる声をきけ」

少年陰陽師17「真実を告げる声をきけ」  結城 光流  角川ビーンズ文庫

さて書く書くと言いつつのばし続けた17巻(笑)
前回、ラストは六合のドラマチックな行動で終わってました。ドキドキ。
今回はこっそり後を追った昌浩(と付き合わされた太陰・玄武)が珂神比古ともゆらと対峙していた。そしてそこには珂神が蘇らせた荒魂。
比古も昌浩の素性を知り敵愾心を隠さない。太陰も玄武も比古を敵と言い放つ。比古は彼らを攻撃する。しかし昌浩は比古を庇ったのだ。昌浩は叫ぶ「比古、その言霊を唱えてはいけない」と。
苦戦している彼らの元に白虎と紅蓮が現れる。荒魂を制御できない珂神たちを襲った大蛇の稲妻から彼らを救った昌浩、紅蓮たち12神将からも責められ珂神からも憎まれる、それでも昌浩は心の中の声に従うのだった。

そしてその頃風音とともに落ちて行った六合と彼を追った晴明の三人は比古神にその危機を救われた。しかしそこへ珂神たちが現れ、また彼らを追ってきた昌浩の捨て身の語り掛けに比古も心を開く。
しかし・・・衝撃的な事件によりついに比古は真の大蛇となってしまったのか?!
今回、ついに彰子も出雲の地に贄として連れ去られるのです。いろんな事が重なり合ってうねるように転落して行きます。ますます次巻が気になる・・・

さて、前回かなり気になったキャラランキングです。1位昌浩、しっかし予想通り同数1位で六合>w(゜o゜)w。やはり前回ラストの六合は強かった!3位もっくん、4位紅蓮。今回からしっかりもっくんと紅蓮を別キャラとカウントするそうです。確かにそういう認識です。
物語はどんどん佳境へと向かっています。もう、この先どうなるのかと気になって気になって。早速次巻もゲットしてしまった(笑)
読むのはちょっと後になりそうですが。

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2007年1月21日 (日)

不祥事

不祥事  池井戸 潤  実業之日本社

私の高校時代の後輩、っていっても部活も一緒だったのに覚えてない(笑)
彼の作品は「果つる底なき」で江戸川乱歩賞を受賞した時にビックリして読みました。その後「M1」を読んでしばらく離れていた。
ここに来ていきなり「空飛ぶタイヤ」が第136回直木賞候補となった。一覧を見るとアレからコンスタントに作品を発表していたんだ、しかもビジネス書も出してる・・・すごいっ!
残念ながら今回は該当者なしとの結果でしたが、久しぶりに彼の作品を手にとってみた。結果前に読了したかったのですが間に合わず(^^;
本当は候補作を読みたいところだが(これはどうみても最近のあの事件を題材にしてる?って感じですね!)図書館ユーザーのととろは彼の地元でもあり話題になっているって事で諦めてました。
今回は2年余り前の面白そうな、そして彼のお得意の銀行ものをチョイスです。

8編のシリーズ短編を収録した一冊。主人公は「事務処理に問題を抱える支店を指導する臨店指導」の女子行員・花咲舞。彼女のエリート悪辣支店長、不正行員を叱り飛ばす、張り飛ばすカッコよさ!!
エリートたちと支店長は彼女とその上司・相馬を馬鹿にして迎えるが、彼女たちのその手腕に舌を巻く。彼女の正義感には爽快です。

ととろは仕事柄、銀行の処理が多いのですが、なるほど~あの書類にはそんな意味があったのか、窓口からの流れもふ~む、と興味もそそられる内容だったのがよかったようです。
これからも頑張って作品を刊行して欲しいと思いました。そして、今回の候補作も予約を入れよう!って思いました。

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2007年1月18日 (木)

美亜へ贈る真珠

美亜へ贈る真珠  梶尾 真治  ハヤカワ文庫JA

先日、梶尾氏の『クロノス・ジョウンターの伝説』を読んだ時に『webでお絵かき』柴成さまより「梶尾氏作品の原点」と教えて頂いた短編です。
実は初出の文庫は既に絶版とお聞きしていたのでちょっと心配だったのですが、『黄泉がえり』効果なのか(笑)新たに「梶尾真治短編傑作選 ロマンチック篇」として2003年に出版されていた\(^o^)/
こちらは女性の名をタイトルに織りこんだ泣ける抒情ロマンスSF短編集です。

さて女性の名前をご紹介(^^;
「美亜へ贈る真珠」「詩帆が去る夏」「梨湖という虚像」「玲子の箱宇宙」「"ヒト"はかつて尼那を……」「時尼に関する覚え書」「江里の"時"の時」の7編収録。

表題作「美亜へ贈る真珠」はまさしく梶尾氏のデビュー作だ。そして柴成さまのお言葉とおり!
「時間に阻まれた二人」と二人を見守る男性、この短い一編の中にどれほどの秘められた物語があるのでしょう。ラストには思わず真実の想いにずしんと心を動かされました。
『クロノス・ジョウンターの伝説』で私が感じた「制限によってとても感動的なラブストーリーが誕生する(中略)SFとラブストーリーって相性がいい」という部分がより強く感じられた作品集です。

今回、とても梶尾氏に興味を持ちWikiにて調べてみた。「梶尾真治」梶尾氏って社長だったのね。しかも専業作家になったのは2004年!つい最近じゃない?!
ますます、興味深い作家さんです。
そして作風紹介も「リリカルなもの、純愛もの、ドタバタもの、グロテスクもの」ですって?
ととろはまだ純愛SFものしか読んでないわ。こちらの作品リストでお勉強しなくっちゃ。

柴成さま、とてもよい作品を教えてくださってありがとうございました。また一人、作品を追いかけたい作家さんが増えました。

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2007年1月 7日 (日)

三四郎はそれから門を出た

三四郎はそれから門を出た  三浦 しをん  ポプラ社

活字中毒者 三浦しをんさんの「本」にまつわるエッセイ、といっていいと思います。
連載エッセイごとに全6章(5章6章は単発エッセイ)に分かれている。
それぞれの章ごとに気になったタイトルを記しておこう。一冊に絞るのは難しいけれど、きりがないのでね。

第1章「犬のお散歩新刊情報」:『リアルワールド』桐野夏生(集英社)
   あわわ・・・『グロテスク』までは記憶にあった桐野さん!これは面白そうだ!迂闊でした。

第2章「三四郎はそれから門を出た」:『妄想中学ただいま放課後』宮藤官九郎(太田出版)
   宮藤さんの脚本は際立っている。その彼が同年代の著名人と対談し中学時代の話を聞いて最後にクラスの座席を決める、というものらしい。魅力的なメンバーです。対談ものって割と好きなんです。第1章でも彼の作品は出てましたので、とりあえず宮藤さんの入手可能なものから手をつけたいな。

あっ?!書評が終わっちゃった(笑)
この先は気になるお話をピックアップです。

第3章「本のできごころ」:「棲息するもの」にて。本を愛するものは濃い人間が多いらしい。ってことは自分はまだまだ未熟者ですね。確かにゆる~く楽しむのが好みだし、諦めも早いほうだし執着心も少ない(無理って場合諦めることを選ぶ私)。三浦さんが書店(あるいは古書店)で勤務していた時の不思議な人たちについてのお話。いやぁお店勤務って観察力によってすごく楽しめる職業だね!ととろは事務所だけど自分もその力を磨かなくっちゃ、人生損しちゃう気がする。

第4章「役に立たない風見鶏」:「小樽で見つけた『金融資料館』」にて。ととろは小樽は何度か訪れた事がありますが、ここはまだ行った事が無いです。日本銀行がやってる施設だそうです。是非一回行ってみたいです。次回もし帰省する事があったら、旭山動物園を諦めてもここは行こう!勿論礼文は行ってみたいけど・・・

第5章「本を読むだけが人生じゃない」:「きょうだい仁義」にて。三浦さんのエッセイには家族(特に弟)や友人がよく登場する。しかもかなり強いキャラクターの方々。このエッセイにも素敵なお母様のお話も出てきましたが、やっぱり三浦エッセイといえば弟君です。この話には最初から家族だからと馬が合うわけじゃない、永年暮らして初めてお互いの付き合い方がしっくり行くようになったという話しも出てくる。あーなるほど、自分も一緒に暮らしてはいないけれど大人になったからこそちょっと離れて母親や姉妹に対する事が出来た気がする。それは私の場合は別々に暮らしているって部分も大きいのだけれど。

第6章「愛の唄」:「とんまつりJapan」みうらじゅん(集英社文庫)
   あっ!本の感想が戻った(笑)。この本はみうらさんが全国のへんてこりんな祭りを見物しレポートするというものらしい。みうらさんのコラムも好きだし、ネタも非常に面白そうです!文庫というのもいいですね。こういうコラムはちょっとした時間に読みたいものです。

という感じでざざっつと過ぎていきましたが、他にもいっぱいしおんさんによる本への(活字への)愛が溢れています。今回図書館で借りたのですが、これで一番残念だったのがカバーをしっかり本体にテーピングしてあるため後扉絵の特別附録「火宅拝見」が半分も見られなかったこと。表紙カバーも微妙にカッティングされているので残念でした。これは書店で確認するしかないですね。

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2006年12月30日 (土)

クロノス・ジョウンターの伝説

クロノス・ジョウンターの伝説  梶尾 真治  ソノラマ文庫

梶尾真治氏の著作2作目です。前に読んだのは「時の"風"に吹かれて」。このときコメントにて『ばなぶろぐ』ばなさまよりこちらを紹介していただきました。
幸運なことにととろの図書館にて入手することができました。

さて、梶尾氏といえばやはりSFですよね。前の作品もタイムトラベルものでした。今回もこの「クロノス・ジョウンター」というのはタイムマシンの名前なのです。最初意味がわからなかったのですが(ととろはSFに弱い)、クロノスとは「時のを司る神」、ジョウントとは「空間から空間へと跳んでしまう状態」のことらしい。どれもSFの用語らしい(笑)命名者はSFファンなのです。理系の人がロマンチストって当たってるかも、なんて感じの設定ですね。

こちらはクロノス・ジョウンターを巡る3篇のお話と書き下ろしの外伝が納められています。
クロノス・ジョウンターはタイムマシンだけれどいろんな制約がある。
まずはその人の生まれた時代以前の時代には戻れない。そして遡った時間に相乗して未来へ跳ね飛ばされてしまう、ということ。また、滞在時間が非常に限られている。時の神は事実に反するものを阻止しようと働くらしい。2話では滞在時間を延ばす機械「パーソナル・ボグ」が開発されるのだけど。

この制限によってとても感動的なラブストーリーが誕生するのです。どれもピュアで必死な恋物語です。あとがきにも触れてありましたが、SFとラブストーリーって相性がいいのです。

1話「吹原和彦の軌跡」は片思いの花屋の女性に初めてデイトを申し込んだ日に彼女が事故に遭う。その事故から彼女を守るために3度も過去へと遡る和彦。しかし再度クロノス・ジョウンターに乗り込むときは以前より過去へは行けないという制約もあった。しかも過去に滞在できる時間はわずか1時間にも満たない、戻るとずっと未来。そこでクロノス・ジョウンターを探し乗り込む和彦。彼女を救うことは出来たのか?

2話「布川輝良の軌跡」彼はパーソナル・ボグの実験に臨む。彼には過去に姿を消した建築物をどうしても見たいという夢があった。その時間に指定し、滞在延長器具パーソナル・ボグをつけて過去へと跳ぶ。その建築物は既に解体が決まっており囲いがされていた。しかしそこで出会った圭という女性と恋をし彼女の婚約者の力で最後の最後に一目見ることができる。あっという間に未来へと帰された布川が未来で見つけたものは・・・

3話「朋恵の夢想時間」こちらが外伝。クロノス・ジョウンターとは別の角度から時を遡る装置を開発していた。クロノス・コンデショナー」これは体は移動しないで意識だけを過去に送るというもの。朋恵はこれによってトラウマとなっている高校時代に戻る決意をする。体は動かないといっても過去の自分の中に意識として入り込むわけだが、事実に反する行動を取ろうとすると時の神によって邪魔をされる。彼女の意思は最後の最後で阻まれた。ところが・・・「時を改変しなくても、時が許してくれることもある」それでも彼女の時間の印象はシビアなものだった。

と、全部のお話を明かすのはやめましょうね。4話「鈴谷樹里の軌跡」も思いっきりラブストーリーになってます。でも、やっぱり時の神はシビアです。それでも想いが相手に伝わり時を越えてお互いの願いが叶うという、心温まる物語です。

ばなさま、とてもステキな本をご紹介下さってありがとうございました。
ばなさんのこちらの感想は「クロノス・ジョウンターの伝説」です。

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2006年12月19日 (火)

少年陰陽師16「妙なる絆を掴みとれ」

少年陰陽師16「妙なる絆を掴みとれ」
結城 光流  角川ビーンズ文庫

しばらく間を置いてしまった少年陰陽師シリーズです。秋にアニメが始まっていますがととろは見逃し続けています>汗
「珂神(かがみ)編」第二弾。前回、道返の地へ赴いた昌浩、紅蓮、六合、勾陳、勾陳、太陰、天一、玄武の一行。そして高淤の頼みで晴明も白虎とともに向かっていた。
風音の宿体を得た謎の術者 真鉄と彼に従う狼、たゆらともゆら。
壮絶な初戦のあと、連れ去られた昌浩と大きな痛手を負った神将たち。神将たちは一旦は道反の聖域に戻り晴明らと合流する。そして道反大神によって六合の勾玉の秘密が明かされる。
ついにここにきて相手方の姿がハッキリしました。恐るべき相手です。

これ以上は封印です(笑)。いや、今回の六合は超カッコイイです。静かなる熱情です!勾陳曰く「情けが強い」六合の人間味溢れる行動に胸がキュン。
そうそう、恒例のキャラランキングです。ダントツは変わらずの昌浩。2位が今回はもっくん上位で物の怪のもっくん(故に紅蓮含むとなる)。3位六合。これがもっくんと僅差。
今回の展開を考えると次巻は変動ありや?!と危険を感じています!!以下、勾陳、太裳、玄武(前回かなりいい感じだったしね)、風音・・・と続きます。あれー?晴明は?(爆)
六合、絶対に来そうだなぁ・・・うん。ラストを飾ったのも六合だし。KOROPPYさま!この巻は必見ですよ。多分次巻も(爆)。

少年陰陽師仲間!早く感想をアップして\(;゜∇゜)/

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2006年12月 9日 (土)

ROMES06  五條 瑛

ROMES06  五條 瑛  徳間書店

この方の新刊は絶対にチェックしているととろ。対北スパイモノを得意とする五條氏、今回のテーマは最新にして最先端の警備システムROMESに守られた西日本国際空港。
ここにチームと名乗るテロリストから脅迫状が届く。「西日本国際空港を今すぐ閉鎖しろ」そして今まで何事も無かった空港に警備システムの隙間を突くかのような事件が起こる。
警備システムに挑戦するテロリスト対最先端システムROMESとただ一人ROMESの全貌を知りシステムの最高運用責任者 成嶋優弥との攻防戦。
ROMESの全貌も知らされず(中のスタッフたちも知らない)テロリスト チームの目的もハッキリしないまま事件が進んで行く。五條氏の作品を知るならばその辺は気にせずどんどん読み進めます。
今回の魅力はやはり成嶋とスタッフ 砂村か。登場人物たちも何かしら含みを持ちながら動くのがワクワク感をくすぐる。
ただ、現場が日本であることとテロリストも日本人ってこと、その辺がテロリストっていうのも少々規模が小さい気がしてしまって。実際、ラストもさほどダイナミックとはいえない感じは否めない気がする。
やっぱり国際モノを書いて欲しいなぁ・・・などと思ってしまう。
そこそこ楽しめたけどちょっと物足りない気分が残る。さて「革命シリーズ」はいつ出るのかな?って前作を既にすっかり忘れているととろ(^^;

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ありふれた風景画  あさの あつこ

ありふれた風景画  あさの あつこ  文藝春秋

あさのあつこ氏のヤングアダルト部門らしい一冊でした。随分と前に読了をしていたのですがなかなか記録をかけなかった。。。
バッテリーでは男子中学生の関係を瑞々しく新鮮に描いたあさの氏。
今回は女子高生のお話です。
ウリをやっていると噂で校内でも目立つ2年生の高遠琉璃が上級生に呼び出される場面から始まり、えっえっ?そういうお話?って思っていたら、いやいや、そこで美貌の持ち主で特異能力を持っていると噂されて校内でも目立っている3年生綾目周子によって助けられる。
琉璃は他の子とは違う自分を持て余していた。そこに自分をしっかりと持っている周子に出会い徐々に惹かれて行く。
その過程の描きかたは流石あさの氏だわと思わせるものがある。春に出会いがあり、夏、秋、冬、そして周子の受験を経て春で終わる一年間。現役女子高生が読んだらどうなんでしょうね。ちょっと興味あり。ととろにはちょっと大人びてる感じを受けるのは気のせいかしら?
それにしても孤立した孤高の人物が大好きなあさのさんです。彼女の描くこんな人物に惹かれますね。こんな風に生きられたらいいなと羨む気持ちが少しあるのかもしれません。
挿絵のやまだないとさんのイラストがすごくピッタリの一冊でした。

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2006年11月16日 (木)

時の"風"に吹かれて

時の"風"に吹かれて  梶尾 真治  光文社

以前、ブログのお友だちの間で梶尾真治さんの『黄泉がえり』が話題になりました。ととろは映画を劇場で見たのですが、原作どころか梶尾作品は全くの未読でした。
映画でみてしまうとイマイチ原作を後から読み返そうという気がそがれてしまうととろです。悪い癖ですね。
ところがその会話の中でお友達の一人『webでお絵かき』柴成さまの「梶尾さんは次世代の星新一だ」というコメントをお聞きして、がぜん興味が沸きました。何を隠そう、中学時代(笑)星新一氏の大ファンだったととろ、これは捨て置けません。

今回は話題の作品ではありませんでしたが、短編集ということでよりその香りを楽しめるのではないかと(テーマもね)本作をチョイスです。
なんと11篇の作品が収められています。
テーマは「時の旅人」「時を越えて」って感じかな?>かなり大雑把(苦笑)
タイムトラベルだけではなく中には「時の狭間」に迷いこんだようなお話もあり、またちょっと自分だけが違う世界を覗いているような作品もあり、とてもバラエティに富んだ作品集です。
そしてお友だちの言葉にも納得。星さんとは切り口は違いますが、話の落とし方、あるいは放り出されたようなオチ、文章もワンセンテンスが短めで美しい。短編集だから尚更感じるのかしら?長編を読んでいないのでその辺はわかりませんが・・・。
その中で特に印象的だったのは「わが愛しの口裂け女」。タイトルからは想像がつかないほどロマンチックなお話です。特にそのロケーションが実はととろの実家のある町(笑)、本当にその噂は子供時代にありました。
あと「その路地へ曲がって」も心に残る作品でした。
オチが面白いのが「声に出して読みたい事件」「ミカ」。
きっと読まれる方によってイメージも膨らむことでしょう。
まさしく星氏のショートショートはそこが魅力の非常に技術を駆使されたそして簡素なセンテンスの芸術ですよね。本当に昔に読んだので再読したらどんな印象を受けるのか?と今回思いました。実家に残っているかしら?昔の文庫は紙質もかなり悪くすぐに黄ばんでしまうのですよね。

梶尾作品はとても好印象。他の作品もまた機会を見つけて読みたいです。



お友だちで梶尾氏の『黄泉がえり』をエントリされているのは『KOROPPYの本棚』にて「『黄泉がえり』 梶尾真治」、『のんびり前進じたばた生活』にて「梶尾真治さん著 「黄泉がえり」を読んだよ!!」です。

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2006年11月10日 (金)

裁判長!ここは懲役4年でどうすか

裁判長!ここは懲役4年でどうすか  北尾 トロ  文春文庫

近い将来、裁判員制度が実施される(平成16年5月より5年以内)。まあ、耳にしたけれどさほど関心の無かった事柄でした。
著者の北尾氏のコラムは、昔「ダ・ヴィンチ」という雑誌を講読していたときに知り、好きなコラムニストさんでした。久しぶりに書店で文庫棚に著者の名をみてついつい手に取ってしまった一冊。といっても既に半年以上前なんですが・・・(銀行待ち時間本のつもりが「少年陰陽師」に取って代わられたため>汗)

著書は雑誌の編集長より「裁判の傍聴はどうだ」と持ちかけられた企画だが、最初は乗り気でなかったが裁判所という普通の人間には縁の無い場所で、著者独特の人間観察力がこの場所の独特の世界に嵌ってしまったという感じである。
「離婚」「DV」「強姦」「詐欺」「殺人」「強制わいせつ」等々あらゆる被告たちの外観から事件の背景にある人間ドラマまで非常に細かくみている。
そして裁判の花、裁判官の個性(傍聴席が女子高生で満員だと俄然張り切る裁判官)、検察官と弁護士の駆け引き、傍聴マニア諸氏との交流、あと裁判所に訪れる謎の人物たち(ゴミを拾っているだけの二人組み)そんなところにまで目を配っている。

巻末の東京地検傍聴で知り合った傍聴マニア諸氏との対談も非常に楽しめました。

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2006年11月 3日 (金)

ももこの70年代手帖

ももこの70年代手帖 さくら ももこ  幻冬舎

2年以上前の本でしたが先日南こうせつのコンサートへ行ったこともあり、なんとなく手にとってみました。
もちろんエッセイストとしてのさくらさんは大好きです。殆ど同年代なので彼女のツボもかなり分かる。
内容は幻冬舎の編集者ミルコとももこの対談風に70年代の思い出を当時の写真などを入れながら語る。って感じです。
「事件・出来事」「おもちゃ」「ファッション」「歌手」「読書」「アニメ」「歌番組」「その他のテレビ番組」「映画」「漫画」等々について盛りだくさん。

読んでいて、今ほど高価なものをみんなが持っていることは無かったけれどとても多種多様で画期的なものもたくさん登場してすごく元気があったなぁって思えてきた。
あの頃時代を引っ張っていた人たちが戦争経験者であの敗戦後、懸命に明日を目指していたっていう時代だったんだね。私の学生時代。
いいとか悪いとかではなく、そういう時代があったのね、と思う一冊でした。

さくらさんのあとがきに「時代は、人が造っているものなのだ。文化は、人が造っている。誰かの発想がそれぞれの家庭に届き、それぞれの人に届き、受け取った人々の想いが時代の匂いになる」とありました。

これは『手帖シリーズ』となっているようです。ととろが以前読んだ作品は『ももこのおもしろ宝石手帖』です。
どうやら80年代手帖も今後出る様子なのでこちらも是非読みたいです。

さくらももこ公式hp
SAKURA PRODUCTION

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2006年10月28日 (土)

少年陰陽師 15「いにしえの魂(たま)を呼び覚ませ」

少年陰陽師 15「いにしえの魂(たま)を呼び覚ませ」
 結城 光流  角川ビーンズ文庫

さて、本当は別の本を読んでいるのにそちらは遅々として進まず、銀行待ち時間用として常備しているこちらを先に読み終えてしまった(^^;何故だ~!
天狐編が一応終り、短編を挟んで遂に新章「珂神(かがみ)編」のスタートです。

あっ、最初からこれは何も書けないっ!(汗)
今回ステージを先の風音編に登場した「道反(みちがえし)の聖域」に移します。どうして昌浩達ご一行が道反の聖域に行くことになったのかを書けないのさっ(苦笑)
とにかくステージは道反の聖域、ここは六合も縁の深い場所です。そうそう、その秘密も今回明らかにされることとなりました。そうだったのか?!
す、すみませんっ(汗)これでは何がなんだか意味不明ですね。うーんどうしたものか・・・
先を続けます!この聖域が今回新たなる輩たち、謎の術者 真鉄(まがね)とその仲間 たゆら(灰黒の狼)、もゆら(灰白の狼、たゆらの弟)に襲われます。まだ、詳しい正体は不明です。彼らの狙いは聖域に封印されていた謎の呪物により王となることらしい。ところがそれを奪うことに成功したばかりか青の宮に寝かされていた風音の体を奪ってしまった。彼女は道反の姫、魂は無くとも秘めたる力は絶大だった。その力を得て真鉄は聖域の守護妖 崟(ぎん・百足)と崒(すい・蜥蜴)>今回初めて名を明かされる(道反の王しかその本名を呼ぶことは無い)に瀕死の傷を負わせ昌浩、12神将たちも封じられる!

ちょっとどうしてもネタバレ(スミマセン)↓↓↓

なんと道反の王は高淤の神の弟だった!オドロキです。そして高淤に請われて、遂に晴明も道反の聖域に向かう。晴明と高淤、晴明と道反の王のやりとりも重みがあってよかったですね。 そして、六合の赤い玉の秘密が明らかになる。そうだったのか。どうも次巻より六合が活躍しそう。

ネタバレここまで↑↑↑

さてさて恒例のキャラランキングですよ。
1位 不動の昌浩、仕方ないですね。2位 紅蓮(もっくん含む)今回はもっくん票もあり(笑)。そしてなんと3位 初登場ランクイーーーン 太裳!やはり前巻のラストイラストに尽きますね(まゆびさま~やったね♪(*^o^)/\(^-^*))
以下、六合、朱雀、勾陳、青龍、彰子・・・と続きます。でも次巻は六合がランクインしそうな気がする。あと、今回ととろは玄武が良かったな。それと人の姿じゃないけれど、蜥蜴と百足。キモイけど大活躍です♪
そして、衝撃は続く。初登場の太裳、なんともっくん票が無かったら紅蓮を抜いて2位だった!ええぇ~?!いや、今回太裳は登場してないから、次回は何とかもつだろう・・・頑張れ、紅蓮。

読者よりリクエストで「昌浩が最近怪我をしてないので物足りない、昌浩は大怪我をしないと」との声が多かったとか。いやー、みんなすっごい満身創痍(^^;極端だなぁ~皆さん鬼畜です(笑)
さてさて、新章も盛り上がってきましたよ!

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2006年10月21日 (土)

少年陰陽師 14「其はなよ竹の姫のごとく」

少年陰陽師 14「其はなよ竹の姫のごとく」
 結城 光流  角川ビーンズ文庫

さて、天狐編が終わり、一息という所でしょうか。今回は2冊目の短編集、安部の三兄弟の話です。表紙も三兄弟(ともっくん)♪
おおっ!なんと間のあいてしまったことよ。短編だったので気が緩んだとしか思えない。
こちらは四篇のお話を楽しみました。


  • 「玄(くろ)の幻妖を討て」三兄妹で悪霊退治。晴明の名代として三人が左大臣道長の息子 鶴君の護衛をすることに。だけどこいつは超わがまま坊主。件の魔物も鶴君が原因で表れたのだった。三兄弟の関係がとてもよく分かる一編。昌浩ともっくんの昔話も長男 成親から聞けて(*^.^*)

  • 「触らぬ神に祟りあり」後のお話で成親との因縁がある藤原一門の少納言家子息靖遠の亡霊退治に請われて次男 昌親と昌浩が訪ねる。こちらも原因は靖遠なんだけど(笑)久しぶりに貴船の高淤が登場してうれしかったわ。もっくんの苦手が判明。

  • 「その理由は誰知らず」巷に現れた妖獣狒狒が昌親のひと粒だねの小姫が狙われる!成親と昌浩が退治に出かけるが・・・前編で触れた苦手が原因で昌浩と気まずくなるもっくん。今回が12神将勾陳と初めて話すことになった昌浩。勾陳だけは他の神将と違い紅蓮と対等に話すのだった。もっくんの変化をわかって気に掛ける昌浩に対する勾陳の眼差しがいいね。

  • 昌親の家族が紹介された一編でした。
  • 「其はなよ竹の姫のごとく」先が昌親ならばこちらは長兄 成親の奥方との馴れ初めのお話です。ここで最後の神将、太裳が姿を見せました。穏やかな青年の姿です。やっぱりいい男!そしてなんと昌浩だけでなく、兄たちも12神将にいろんな事を教わっていたのですねぇ。弓と剣・・・すごい家庭教師だ、贅沢~(笑)


短編集はすべての扉絵にもっくんのイラストがあり、それも楽しみの一つ。扇で遊ぶもっくん、物思いに耽るもっくん、赤子をあやすもっくん、十五夜を眺める後姿もっくん。もっくんの後姿を初めてじっくり見ました♪
そして、恒例、キャラランキング♪です。1位 昌浩。どうやらダントツ街道まっしぐらの様相です。2位 紅蓮d(-_^)。もっくんじゃなく紅蓮だよ~♪陰のあるつよい男、いいねぇ。3位 勾陳。やっぱ天狐編でのあの衝撃が大きいよね。それとととろは紅蓮との絡みもお気に入りなの。カッコイイですよね、勾陳!
なんと今回は「もっくん票」が一票も無かったとか (ノ゚ο゚)ノ 信じられない!紅蓮サイドですがもっくんは大好きなのに~。短編はもっくんのイラストがいっぱいで可愛さも昌浩との絡みもいっぱいなのできっと復活してくれることでしょう!

今回は細切れで読んでしまったのが残念でした。次回から新章ですね。まとめて一気に読みたいものです。
『少年陰陽師』シリーズを友と一緒に楽しんでいます。
本作については『のんびり前進じたばた生活』まゆびさまのエントリ「結城光流さん著 『少年陰陽師 其(そ)はなよ竹の姫のごとく』を読んだよ!!」も併せてお楽しみください。



過去の少年陰陽師シリーズです。
1.異邦の影を探し出せ
2.闇の呪縛を打ち砕け 
3.鏡の檻をつき破れ 
4.禍つ鎖を解き放て
5.六花に抱かれて眠れ 
6.黄泉に誘う風を追え 
7.焔の刃を研ぎ澄ませ
8.うつつの夢に鎮めの歌を
9.真紅の空を翔けあがれ
10.光の導を指し示せ
11.冥夜の帳を切り開け
12.羅刹の腕を振りほどけ
13.儚き運命(さだめ)をひるがえせ

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NO.6 #5

NO.6 #5  あさの あつこ  講談社

件の箱本に手間取ってる間にも図書館より予約本はやってきます(笑)
今とても新刊を楽しみにしているあさのさんのシリーズ5巻。
近未来サバイバル小説ってことになっている本シリーズ、物語はどんどんダークになっています。前回矯正施設に潜入した紫苑とネズミ、そこには想像を絶する地獄絵が展開していた。
しかし、紫苑はそんなことで立ち止まってはいられない。
理想都市「NO.6」の暗部に入り込み、沙布を救出できるのか紫苑、そしてNO.6を潰すことが出来るのかネズミ。

未読の方には感想を記すとどうしてもネタバレ必至になってしまうので、この辺でやめておきましょう(苦笑)
となると多くのファンの注目の的、紫苑とネズミの関係ですね。この辺を話すのが無難でしょうか(笑)
あさのさんの小説の特徴として、人物の心の中の逡巡が事細かにそして執拗に繰り返されるって一面があります。それはあさのさんの癖でありまた魅力でもあり、この辺が好みの境目になるかなとも思います。
彼らの視線を追い、相手の瞳の揺らぎを感じ、仕種の一つ一つに意味を巡らす登場人物たち。
その書き方で二人を描くとまぁ、どうしても「二人の世界だなぁ・・・」って感じになっちゃうんですが、邪な想像はさておいて、ととろはすごく人としての信頼のありか、どこまで相手を許容できるか、相手がどれだけ必要としてくれるか、そんな感情を紫苑が必死にネズミに求めている事がすごく好ましい。
それを口に出来る所が天然の紫苑なんだけれど、感情を隠さない紫苑に西ブロックの情報屋イヌカシもついつい託された赤ん坊の面倒をみてしまうところなんて最強のキャラだなって思いますね。
信頼されれば、返してしまう、裏切ることはできない。
ラスト近く、ネズミが紫苑に言った言葉「おれは、あんたに紫苑のままでいてほしい」「自分と闘ってくれ」。ネズミ、あんたは紫苑の何を知ってるんだ~>気になる!今後の展開!

と、なんと文庫化されましたね!最近書店に近づいてないので(笑)知らなかった!ハイ購入です!文庫版表紙も楽しみだわ(*^o^*)

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2006年9月29日 (金)

少年陰陽師 13「儚き運命(さだめ)をひるがえせ」

少年陰陽師 13「儚き運命(さだめ)をひるがえせ」
 結城 光流  角川ビーンズ文庫

さて、どうしてこんなに気になる展開にもかかわらず時を置いてしまったのか・・・謎です(爆)
お友だちも続々と読了を重ねる中、やっとととろも参戦できます>違うって(^^;

さて、こちらはどうしても前巻「羅刹(らせつ)の腕(かいな)を振りほどけ」とセットで読みたいものです。
なぜならば前巻があまりに衝撃を残しつつ終わっているからです。
どうぞ皆様は12,13巻を両方ゲットしてから掛かられることをお奨めします。(リアルタイムの方は半年も間があったのね・・・酷い)

さて、12巻の感想として『「昌浩よ、絶対に次巻冒頭で思いを語ってほしい。「ごめん・・・でも。そうするしか、ない・・」でもそれでいいのか?!!』(あそこではネタバレ注意報に入れてましたが、この部分だけなら大丈夫でしょう(笑)←いいかげんなととろ)
はい、きっとそんな感想が寄せられたんでしょうね。70ページほどかけての経緯にてやっと納得のととろ。そうこなくっちゃ、ととろは納得いきませんよ。引っ張るの上手すぎっ!まさか、願ったとおりの書き出しがあるとは?!
さて、天狐編の完結編です。前の風音編「焔の刃を研ぎ澄ませ」では次が気になって仕方ない状態での結末でした。
今回はそんな心配はご無用、12巻の時点でかなり大風呂敷を広げてしまった感のある展開にドキドキでしたが、流石ストーリーテイラー結城さんです、クライマックスは完全に時間を忘れ一気に駆け上がりました。うるうる状態で読み終えたときは、ととろの心はかなり穏やかになりました。昌浩の選択に心を締め付けられ、晴明に胸を打たれ、12神将に心躍る。

今回、ととろは晴明に惚れた!カッコイイ、晴明。天狐編は主役の昌浩以上に晴明の物語でもあるなぁ。
そこで、恒例の読者キャラランキングです(笑)
驚き!衝撃!あぁ~、今回はやむなし?って感じですね(笑)
第1位、ぶっちぎりの昌浩(ぶっちぎり!ですよ!>ますますりりしく大人になる昌浩、結果はやむなしか?!)、2位はな~んと、勾陳(ある意味やむなし?)、3位紅蓮(含むもっくん)←ここ!今まではもっくん(含む紅蓮)だったのだ。ととろは最初から紅蓮サイドだったんですけどね(笑)
もっくんファンが大人しかったというよりは、今回は紅蓮サイドに熱気が走った感じがしますね。
ととろの今回のランキングは1位 晴明、2位 紅蓮、3位 高淤(何故?笑)。天空もよかったなぁ、青龍も今回かなりいいよ。今まで地味すぎたね、彼は。

主役の二人は何故かランキングの対象外になってしまうととろでした。(いや、魅力はバッチリなんですが)
今回、彰子の芯の強さがいつも際立っているのですが、そんな中、昌浩が「脆い」と表現した彼女への愛しむ気持ちを是非「昌浩の言葉」で感じていただきたい。読みどころです。
大満足の完結編でした。

さて次は、短編集を2冊を挟みますね。予告も楽しみな様子です。ととろはしばし休憩に入っちゃうかも(笑)



過去の少年陰陽師シリーズです。
1.異邦の影を探し出せ
2.闇の呪縛を打ち砕け 
3.鏡の檻をつき破れ 
4.禍つ鎖を解き放て
5.六花に抱かれて眠れ 
6.黄泉に誘う風を追え 
7.焔の刃を研ぎ澄ませ
8.うつつの夢に鎮めの歌を
9.真紅の空を翔けあがれ
10.光の導を指し示せ
11.冥夜の帳を切り開け
12.羅刹の腕を振りほどけ

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2006年9月18日 (月)

トヨタの正体

トヨタの正体  横田 一・佐高 信(週間金曜日取材班)

遅々として読書のペースは進まないのですが、こちらは家にポンと置いてあった本です。
週間金曜日といえばずっと前に「買ってはいけない」を興味深く読みました。
今回はここ東海の星(今や日本の星?)・トヨタの本質に迫ります。

冒頭でトヨタのミサワホーム乗っ取り未遂事件(?)への報道の不信から始まる。ととろは政治経済に疎いのでそんなことがあったとは知らなかったです。
トヨタが予てからミサワホームを買収しようと狙っていたけれど、ミサワの創業者・三澤千代治氏が「文化が合わない」と反対したため、トヨタと旧UFJ銀行が組んでミサワを産業再生機構支援企業となる事態が起こる。そこにトヨタが大きい顔をして乗り込んだ。そのいきさつの中で竹中大蔵大臣もトヨタの仲介に入っていたという、三澤氏が竹中大臣を職権乱用で告発したしたのが今3月に東京地方検察庁に受理された、といういきさつです。

そこから始まって、トヨタの「かんばん」方式の実体を暴き、社員待遇(特に下請け社員・期間労働者・外国人労働者)の現実、何よりもマスコミの最大広告主であるがために雑誌はもとより新聞社も寄り添う体質。出るわ出るわ、おっかなくなっちゃいまいした。いや、自分はここ中部の住民ですから、昨年の中部国際空港がトヨタがあるから完成したと思ってるし万博もトヨタのおかげで出来たんじゃないかと思っているのでそんなすごい会社だとは(組織は大会社なのに町工場のような意識)思ってもいませんでした。
結局「三河の殿様」ってのがそのまま大企業になってもまかり通ってるってことなのね。何年か前に前ダイエー社長だったか(あやしい)が新聞のコメントで「SONYは世界のソニーだが、トヨタは日本のトヨタ、土臭さがカラーだ」というような(大まか!表現は全然違うと思う)ていうのが心に残ってます。
友人の娘さんが今春トヨタの本社総合職で採用されたと聞いた時はマジで「すごいねぇ」って思いましたしうらやましかったです。勿論今でも彼女は大満足で働いていますよ。

まあ、週間金曜日なので批判・告発書ではあるのですから、こういう事実もあると知っておく程度で読みました。ただ、被害にあってる人たちにはそんな生易しいものではないでしょうけど。

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2006年9月14日 (木)

ぶぶ漬け伝説の謎

ぶぶ漬け伝説の謎  北森 鴻  光文社

連作集がお気に入りの北森氏の隠れた(?)シリーズ「裏(マイナー)京都ミステリー」です。前作は『支那そば館の謎』。
他作に比べると軽い味わいですが、「裏京都」というだけあって、このロケーションならではのネタが盛りだくさんです。京都好きの私としては捨て置けません。
キャラクターも最高。メイン舞台は京都のマイナー名刹・大悲閣千光寺(だいひかくせんこうじ)。そこの寺男・有馬次郎(実は元裏世界の住人)、自称みやこ新聞「エース記者」(マイナー新聞社)・折原けい、自称「裏京都案内人」スチャラカ作家・ムンちゃん(水森堅)。この三人がいる所、一つの謎が胡散臭い事件に変わる(爆)。
「狐狸夢」「ぶぶ漬け伝説の謎」「悪縁断ち」「冬の刺客」「興ざめた馬を見よ」「白味噌伝説の謎」の6篇からなります。
ととろは「興ざめた馬を見よ」が一番好みでした。

北森作品をより楽しむには、北森氏公式サイト『酔鴻思考』がお奨めです。こちらを覗くと次々読みたくなります♪読後に知ったのですが、ここに登場する先斗町の「Kon'sBar」主人で、有馬の同業者であったカズさんのモデルがこちらの管理人さんだとか(笑)
このサイトは『のんびり前進じたばた生活』にて北森さんの話題でお話させていただいた『なほまる日記』なほまるさんに教えていただきました。私は昔から北森氏のファンでしたがこちらは知らなかったので感謝です。この場を借りてお礼を申し上げます。

そして、あとがきで北森氏が記しているようにこの「嵐山・大悲閣」は実在するそうです!ああ~ツアーじゃない京都にいきたい。どなたか一緒に大悲閣ツアーを組みましょうよ(爆)そしてこのスポットを探す裏観光巡りができたら楽しそうですね。
そうそう、この「興ざめた馬を見よ」にでてきた「まるたけえびすにおしおいけ」って言葉を京都の友人に教えてもらったのですわ。そのときは「へぇ~」って感じだったのですが、京都の人ってこういうこともちょっと自慢なのかも。今でもみんなが知ってるローカルな童歌、いいなぁ。

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2006年9月 6日 (水)

乱鴉の島

乱鴉(らんあ)の島  有栖川有栖  新潮社

しばらく新本格とは離れていたきらいがあります。久しぶりに有栖川さんを読ませていただきました。彼の2大シリーズの中の一つである「火村&作家アリス」のシリーズですね。
あまりに久しぶりなので(しかも多作のこちらのシリーズは殆ど読めていない・・・)知らなかったのですが、あとがきによると4年ぶりの長編、火村シリーズ初の孤島モノとか。これは読む前から期待が満々です。

事件の幕開けは、英都大学の助教授であり且つ数々の事件を解決してきた臨床犯罪学者 火村英生のあまりの疲労振りに下宿のおばちゃんに「命の洗濯にいってきなはれ」と段取りされ、友人のミステリ作家 有栖川有栖と共に出かけた離島。ところがちょっとしたことから目的地とは違う孤島に運ばれてしまう。そこは数多くの鴉が乱舞し異様な気配が覆っている。おりしも俗世との接触を断って隠遁する大御所作家 海老原瞬と、そしてどうやら何かの目的を持って集まっているらしい海老原の熱烈なファンの面々が。
闖入者である二人に加え、ヘリに乗って無理やり降り立つという派手な登場をし、どうやら彼らの目的とも関係ありそうな青年企業家・カリスマ経営者・マスコミの寵児・黄金の指を持つ男(なんだかなぁ・・・>笑) 初芝真路。孤島の中のメンバーは揃った。そして翌日(土曜日に)事件が起こった!
閉ざされた孤島の中での二つの殺人事件。電話線を切られ外部との連絡は月曜にしかできない。ある目的を持っているらしい彼らは口を閉ざす。そんな中で火村のフィールドワークが進む。いつもながら指先で唇をなで頭の中で推理をする火村とアリスの掛け合いもありましたが、今回はちょっと抑え気味かも。
自分の中で完結するまで真相を明かさない火村にアリスも慣れたもの、でもちゃんと一同に集めての解決前にはちゃんとアリスに話すんだな。
今回は特に派手な事件でもなく、ロジックな謎って布石が散りばめられてるわけでもなく・・・淡々と進んで行くのです。???読了後、これは彼らの集まりをテーマにしたその部分に重きを置いた作品だったのかしら・・・などと思ってしまった。ポー(エドガー・アラン・ポー)へのオマージュがその悲しい夢を語るのに効果的でした。
でも、薀蓄はととろには知らない所た多くて(^^;


実は私はもう一つのシリーズ「江神先輩&学生アリス」がすごく好きなのです。『双頭の悪魔』以来、長編が沈黙のようですがこちらをとても待っているのです。(アンソロジーは未読・・・だった・・・)
ととろも学生時代はエラリー・クイーンに傾倒しましたので有栖川さんの作風は大好きです。まだまだ未読本もたくさんあるので久しぶりにこっちを追うのもいいかしら>いや、積み本が(爆)

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2006年8月27日 (日)

少年陰陽師 12「羅刹(らせつ)の腕(かいな)を振りほどけ」

少年陰陽師 12「羅刹(らせつ)の腕(かいな)を振りほどけ」
   結城 光流  角川ビーンズ文庫

我慢ができずに手持ちを消化(笑)。
ますます恐ろしい事態に?!もう私の心は虚ろです。次の天狐編5はまだ未購入。他に読まねばならない本がある。でも、書店に寄ったら絶対に買っちゃうだろうから、しばらくは書店断ちです。私の生活をも左右する少年陰陽師シリーズ(爆)

↓↓↓ちょっと、ネタバレ注意報

さて、天狐の血ゆえ晴明の命は未だ危険な状態が続いている。昌浩にも遂にその血が開放され多大なリスクを負うこととなる。霊力をそがれた晴明の体は屋敷に魂魄のみ天空のいる神将たちの異界へと青龍が運ぶ。だが人間は長時間は異界に留まれない。それ以上に魂魄と肉体を分けた状態ではただでさえ死期の迫っている彼の天命を待たずして命を落とすことになる。そこで昌浩は、ある一案を講じるのだった。頼みは紅蓮・勾陳・六合。まずそれには凌壽と対決せねばならない。凌壽の妖力は想像を絶するものがある。
さて、敵方凌壽と丞按は手を組む形をとりながらお互いを利用しつくそうと疑心暗鬼。企みのある凌壽が中宮の秘密を丞按に教えてしまう。実は丞按は自身をなげうって恐ろしい策略を練っていたのだ。先の対決で心の支えだった昌浩に寄り添っていた彰子をみてしまった中宮 章子は心に嫉妬が芽生え丞按の手に落ちる。
それによって、彰子の運命も再び大きく変動することに!!←ここ、昌浩よ、絶対に次巻冒頭で思いを語ってほしい。「ごめん・・・でも。そうするしか、ない・・」でもそれでいいのか?!

↑↑↑ネタバレ注意報終了

前回に続きとても言葉にできないバトルに継ぐバトルの連続。ラスト、またまた衝撃です!!私は「いやぁーーーー」と(心の中で)叫んでしまった!
いけないっ、落ち付かなくっちゃ。
ますます背景が・・・全体に重い。そんな中にもほのぼのとした場面です、昌浩と彰子の新婚さん風生活の一こまを突っ込むもっくんに冷静な反応の勾陳。しかも勾陳がもっくんのお世話をしつつの会話だよ(笑)
今回のキャラネタ、天一の過去には驚き、朱雀の行動の理由も納得。ああ、だからこそ、ラストの衝撃が「いやぁーーーー」!!>落ち着け
それと、どうやら近い将来六合にも絡むお話がありそうで楽しみですわ。(あるといいな♪♪♪)。もひとつお楽しみ、晴明と若菜の絡みもありましたよ、ますます若返るイメージの晴明(実際は死にそうなんだけど・・・)。

さて、あとがきによせて。
今回却下されたあとがきネタ、是非ともお聞きしたかった。いいじゃないか、あとがきに一番反響が来たって、N崎さん。そんなアドバイスは不要ですよ(笑)。また日の目を見ることがあったらいいなぁ。
そして恒例キャラランキングです。トップスリーはもう必要ないか?とは思いますが、確認として(笑)。1位 ますます快進撃の昌浩。2位 盛り返しつつあるがイマイチ追いつけないもっくん(含む紅蓮)>ガンバレー。3位 ここが定位置?六合(の旦那>笑)。不動のトップスリーですね。
続いて、勾陳、長兄成親、彰子姫、玄武&太陰(セットか>笑)、天后、白虎、晴明(落ちた>泣)、天一。

実際、次巻は他のシリーズの出刊のため半年以上開く様子。リアルタイムで読んでらした先輩読者さんを思えば、しばらく我慢するのも時には必要かも、と自分に言い聞かせているこの頃(耐えろ自分)。


過去の少年陰陽師シリーズです。
1.異邦の影を探し出せ 
2.闇の呪縛を打ち砕け 
3.鏡の檻をつき破れ 
4.禍つ鎖を解き放て 
5.六花に抱かれて眠れ 
6.黄泉に誘う風を追え 
7.焔の刃を研ぎ澄ませ
8.うつつの夢に鎮めの歌を
9.真紅の空を翔けあがれ
10.光の導を指し示せ
11.冥夜の帳を切り開け

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2006年8月25日 (金)

少年陰陽師 11「冥夜(めいや)の帳(とばり)を切り開け」

少年陰陽師 11「冥夜(めいや)の帳(とばり)を切り開け」  結城 光流  角川ビーンズ文庫

いよいよ、天狐編も承から転期へと移って行くのかしら・・・とわくわくどきどきの期待いっぱいで取り掛かりました。
オープニングから晴明の衝撃発言です。12神将にとっては絶対に呑めない、でも彼らに晴明の思いを動かすことはできない。
今回、その思いを物語るかのように幼少の昌浩と晴明のやりとりが何度も登場しました。そうやって私たちの意識の中に幾度も重ねられて、本巻のクライマックスが活きてきます。もう、12神将とて従うしかない、そんな晴明の強い思いを噛みしめながら驚愕の展開へまっしぐら!
前巻でいろいろ重要なキャラクターが登場するもイマイチ顔ぶれ紹介みたいで欲求不満、未消化状態でした。
今回はかなりすっきりと事件を経ながら背景が分かってきます。

↓↓↓ ちょっとネタバレ注意報

ここで天狐の晴明の敵(というよりは天狐族晶霞のだが) 凌壽の狙いがハッキリします。何故晶霞を狙うのか、かなりの使い手です。そして対する晶霞の立場が未だに少々ハッキリしなかったせいか、今後彼女がどういう形で晴明・昌浩たちに関わってくるのか(勿論敵ではない)、彼らを助けるだけの気持ちがあるが煮え切らない(何かの理由ではっきりしない部分がある)その理由はなんだろう・・・等など気になる部分がのこります。
彼が作った異空間へ昌浩と紅蓮・六合・勾陳がとらわれる!そして彰子も彼の手に落ちる。彰子を追いかけもう今回離魂の術を使うと命がないといわれていた晴明も追いかける。
他方もう一人の敵 丞按。凌壽と手を組んでいるようだがお互いに自分の目的を達する事だけを考え、利用しようとしている。
丞按は執拗に藤原一族の滅亡を狙う。彼が中宮 章子を同じく凌壽の異空間へ捕らえる。
ますます窮地に陥る昌浩達。そこには彼らそれぞれの思いが交錯する。
と、どんどん話が進んでいきます。次巻も目を離せない!!

↑↑↑ 注意報ここまで。

今回は敵が多い分話が散っていますが、これをどう絡み合わせて行くのかが今後とても楽しみです。高淤と晶霞の関係も詳細を聞きたいところです。
次回、突かれるとしたら中宮 章子が危ないと思っているのはKOROPPYさまと同じ。彼女もかわいそうな身の上だから責められないけれどやはり私もしんの強い女性が好きです。そういう点でこの事態で雑鬼や天一を思いやる余裕のある彰子にはとても好感を持ちますね。それにしても昌浩ってば彰子がらみでもっくんに突っ込まれっぱなし(笑)

さてさて、恒例のキャラランキングです♪1位はもうぶっちぎりの昌浩。いやぁ、最近富にかっこいいし、ほのぼのかわいい面もあり(成親の仕返し・彰子許婚噂にて)やっぱ主人公の風格が出てきたかも。2位はもっくん(含む紅蓮)。昔のもっくんに戻りつつあるおかげでの復活か。敏次への悪言が笑える。3位はまだまだもっくんを脅かす存在の六合。今回は六合も活躍したからね。以下、勾陳、彰子、晴明、各神将(一括りにしないで~)、とっしー(敏次)、ここに来て長兄 成親もランクイン(笑)。このばらけ具合が作品の魅力でもあるね。
次はどんなキャラが台頭するのかな?


こちのシリーズは『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまより紹介いただきました。KOROPPYさまの感想は「『少年陰陽師 冥夜の帳を切り開け』 結城光流」です。

そして、過去の少年陰陽師シリーズです。
1.異邦の影を探し出せ 
2.闇の呪縛を打ち砕け 
3.鏡の檻をつき破れ 
4.禍つ鎖を解き放て 
5.六花に抱かれて眠れ 
6.黄泉に誘う風を追え 
7.焔の刃を研ぎ澄ませ
8.うつつの夢に鎮めの歌を
9.真紅の空を翔けあがれ
10.光の導(しるべ)を指し示せ

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2006年8月22日 (火)

theTEAM(ザ・チーム)

theTEAM(ザ・チーム)  井上 夢人  集英社

久しぶりに井上夢人さんのミステリを読みました。コンビ解散前の岡嶋二人名義の著作の方が有名でしょうか?
私は井上さんの「メドゥサ、鏡をごらん」が大好きで、怖い話しといえばまずこれが浮かぶほどです。昔の作品はかなり読んでいます。有名どころでは「オルファクトグラム」でしょうか・・・

短編8篇が収録されていますが、シリーズなので長編としても楽しめます。
盲目の霊能力者で売り出し中の能代あや子と彼女をささえる仲間たち。実は彼女はでっち上げられた偽霊能力者。そして、仲間は彼女のマネージャー兼まとめ役鳴滝昇治、プロ級の調査員草壁賢一、パソコンを駆使させたら天才的な藍沢悠美、この4人のやりとりが面白い一作です。
ラストの引き際はまさに鮮やか、彼らは何処に行ったんだろう・・・って彼らを追いかけていたジャーナリスト稲野辺俊朗でなくても気になるところです。
軽妙な会話とストーリーを楽しみました。

そうそう、井上さんの新刊「もつれっぱなし」が今、非常に読みたいのです。図書館へは新しいからリクエストかな?

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2006年8月20日 (日)

少年陰陽師 10「光の導(しるべ)を指し示せ」

少年陰陽師 10「光の導(しるべ)を指し示せ」  結城 光流  角川ビーンズ文庫

さて、出雲での事件を妖を取り逃がしはしたけれどなんとか解決をした昌浩たち。すぐに都へ戻りたいばっかりの昌浩だがなかなか成親の準備が整わない。
一方、六合と玄武は晴明の命により道反の巫女のもとへ向かう。
その間、都でも昌浩の次兄である天文生 昌親より北辰を囲む星に不穏な翳りがが表れ彰子の身代わりとなった中宮 章子にも妖の影がちらつく。そこに向かった晴明が倒れる!!
いよいよ、今回の黒幕が姿を少しずつ現してきます。晴明を狙う凌壽、手を組む謎の僧(名前出てましたか?未確認、どなたか教えてくださいませ>このままじゃ気持ち悪い)、そして晶霞(こちらはどうやら味方の様子・・・)。この凌壽と晶霞は共に天狐、晴明の母と同族のもの。
まだまだ事触れの状態なのでどうもそれぞれの納まりが悪く不安定な状態です。かなり間違っていそうな予感が大。

↓↓↓ちょっとネタバレ(気になる方はお避け下さい)

前巻で記憶が戻ったとはいえ、もっくんは以前のようには昌浩に向かえない。昌浩もそれを感じて二人はギクシャク状態が続きます。胸が痛む場面が続きます。太陰・勾陳の会話やもっくんの仕種の使い方がうまいなぁ。ラストでちょっと光が見えた気がする。次巻に超期待です。

昌浩が12神将、紅蓮・六合・勾陳を並ばせて叱り付ける場面は楽しかった。

↑↑↑

今回は12神将白虎の風貌が少々明らかになりました。どうやらガタイの大きな落ち着きのある風情。彼が台風娘 太陰にお説教をしたらしい(笑)。それと晴明も反論できない天空。まさに天の声のごとくの登場でした。
それ以上に興味津々は雑鬼に名のあるものが(笑)「猿鬼」「一つ鬼」。彰子姫とお話できたラッキーな奴ら。名前があるんだ・・・
そしてうれしかったのが、今まで登場の無かった青龍が思いっきり晴明のお守りとして活躍です。よーく性格が表れてる一冊でした(^^)

ちなみに前回に続き、キャラランキングです。あまり期待はできない様子だったのですが1位は昌浩ぶっちぎり(えっ?!)、2位はもっくん(紅蓮含む)復活、3位六合。2位と3位は僅差だとか・・・まだまだ現状では立場危うしですよね!さてさて、次巻がめちゃくちゃ気になるのでした。

どうも少年陰陽師ネタしかぴょんが話さなくなりそうなので、危機感をもってしばらく自重して中断しようと思っていたのですが、これでは近日中に続巻をゲットしそうです。こんな飼い主でごめん、許して!


こちのシリーズは『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまより紹介いただきました。KOROPPYさまの感想はこちらです。

そして、過去の少年陰陽師シリーズはこちらです。
1.異邦の影を探し出せ 
2.闇の呪縛を打ち砕け 
3.鏡の檻をつき破れ 
4.禍つ鎖を解き放て 
5.六花に抱かれて眠れ 
6.黄泉に誘う風を追え 
7.焔の刃を研ぎ澄ませ
8.うつつの夢に鎮めの歌を
9.真紅の空を翔けあがれ

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2006年8月16日 (水)

少年陰陽師 9「真紅の空を翔けあがれ」

少年陰陽師 9「真紅の空を翔けあがれ」  結城 光流  角川ビーンズ文庫

いよいよ、新たな章「天狐編」へ突入です。
前回のラストは紅蓮(もっくん)ファンにとっては非常に衝撃的な終わり方でした。もちろん昌浩ファンにとっても。
先のサイドストーリーで気持ちを落ち着けたのですが、やはり辛い。でも、隠れ「悩める昌浩がかなり好き」なととろにはちょっとこの展開も好みだったりして>きゃー、もっくんファンが!昌浩ファンが!

話は前作の戦いで大きな痛手を負った(体も心も)昌浩が療養中の出雲が舞台です。近くの郷では最近女子どもが記憶を無くす事件が起こっていた。同時に村人が行方不明となることも。彼らの間では昔封じられていた祠が壊されて化け物とその手下が外へと解放されてしまったと噂されている。そして、昌浩・成親(昌浩の上の兄)・12神将(太陰、玄武、勾陳、紅蓮、六合)は退治することに・・・その妖とは!

今回、特にメインに絡んで動いた12神将は台風娘 太陰とそのお守りにてんてこ舞いの水将 玄武。とにかく引っ掻き回してくれる太陰だけどすごく心根はかわいいのです。だから行き過ぎてもみんなはもう何も言わない(笑)
シリアスでどっぷりな設定の中唯一テンポをとってくれた二人でした。
そして、悩める昌浩と記憶が抜け落ちていることを感じつつもどうしても昌浩を認められないもっくん。
しかしまさかこの巻でそういう展開が来るとは思ってもいませんでしたのでビックリでした。
殆ど未読の方には「なんのこっちゃ」な話しっぷりですが、ととろの予想に反する急展開がラスト40pで来たのです。オドロキです。
となると、次への展開はどうなるんだろう・・・興味津々ですね。
このラスト40pが今回も非常にうまい。最初暗くても気にしないで読みましょうねー♪

今回の新キャラとしていい味を出していたのが、昌浩の兄 安部成親。彼の言動は時として晴明を連想する。神将すら呆れさせる兄です(笑)

ところで本編以上に衝撃だったのはあとがきより「人気ランキング」ですよ!
今まで1位独走だったもっくん(紅蓮含む)がなんと3位に転落!ぎゃーーー!1位はまさかの昌浩(何故まさか>笑)、2位はKOROPPYさまバンザーイの六合。まあ六合は仕方ないかな・・・だって風音編ラストで絶対に女性ファンの心を鷲掴みだったろう事は想像に難くないものなぁ。
それでもととろは紅蓮が一番よ。苦悩の紅蓮、孤独な紅蓮、いままでのもっくんモードもいいけどそっちサイドの紅蓮がかなり好みのととろです。今後の活躍に期待!
あぁ、こんな記事で申し訳ありません。どうぞどうぞ、正真正銘の感想はこちらのお二方からどうぞ>おいっ!


「少年陰陽師シリーズ」を楽しんでいる方々です。
・『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまの感想はこちらです。
・『のんびり前進じたばた生活』まゆびさまの感想はこちらです。

そして、過去の少年陰陽師シリーズはこちらです。
1.異邦の影を探し出せ 
2.闇の呪縛を打ち砕け 
3.鏡の檻をつき破れ 
4.禍つ鎖を解き放て 
5.六花に抱かれて眠れ 
6.黄泉に誘う風を追え 
7.焔の刃を研ぎ澄ませ
8.うつつの夢に鎮めの歌を

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2006年8月13日 (日)

少年陰陽師 8「うつつの夢に鎮めの歌を」

少年陰陽師 8「うつつの夢に鎮めの歌を」 結城 光流 角川ビーンズ文庫

さあ、この「少年陰陽師シリーズを楽しむ会(?)」新メンバーも増えたことですし、私も皆さんに追いつくべく他の本は後回しです。ますます楽しく盛り上がる予感。
今回の作品は、思い切り本編が過酷な運命てんこもり状態でのサイドストーリー集です。本編とはまた違った楽しみ方ができる一冊。シリーズに入るのを躊躇されている方にもお試しの一冊としてお奨めできますよ。
こちらには4篇の作品が収められています。
「霧の籬(まがき)を吹き払え」シリーズの前身作をリメイクした一作。昌浩ともっくんの出会い編です。
「朧(おぼろ)の轍(わだち)をたどれ」昌浩の初めての式となった車之輔のかわいさが詰まった一作。
「うつつの夢に鎮(しず)めの歌を」表題作、これは季節ものとしても楽しめます。昌浩と彰子のふれあいがじっくりと見られてほのぼのとした気持ちになりますね。微笑ましい二人への周りのまなざしがうれしい。
「玉箒(たまばはき)は愁いを祓う」本編でも個性的でおれさまな高淤(たかお)と晴明の酒盛り。このうれしいスチエーションもさることながら晴明の昌浩への思いがしっかりと感じられた一編。全能かと思っていた晴明もこの幼き後継者への常人のような心の砕き方がよかった。
この短編から手を出すのも由、シリーズを順当に読んで本編のどのあたりの話しかと想像しながら楽しむも由。タイミングがよろしいですね。

今回の各編の扉はとてもかわいいもっくんカットです。もっくんファンとしてもうれしい一冊です。個人的に希望を出すならば昌浩・もっくん&雑鬼たちでの大掃除シーン、できればもっくんに頬かむりと割烹着姿を着せたかった。絶対に似あうと思う(爆)
さて、いよいよ苦悩の天狐編。サクサクいけるかは怪しい状態ですが、頑張って皆様についていきたいな。


こちらのシリーズは『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまよりご紹介いただきました。KOROPPYさまの感想はこちらです。
また、私のちょっと前を走ってられる『のんびり前進じたばた生活』まゆびさまの感想はこちらです。
そして、過去の少年陰陽師シリーズはこちらです。

1.異邦の影を探し出せ 
2.闇の呪縛を打ち砕け 
3.鏡の檻をつき破れ 
4.禍つ鎖を解き放て 
5.六花に抱かれて眠れ 
6.黄泉に誘う風を追え 
7.焔の刃を研ぎ澄ませ

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2006年8月 6日 (日)

少年陰陽師 7 「焔の刃を研ぎ澄ませ」

少年陰陽師 7 「焔の刃を研ぎ澄ませ」  結城 光流  角川ビーンズ文庫

勿論こちらも同時アップです。
泣きました、泣きました、うるうるです。結城さん、前回の「窮鼠編」でもそうだったんですがクライマックスの盛り上げ方がうまいです。

前回、高淤(たかお)の神より選択を迫られた昌浩は苦渋の決断を下す。そして紅蓮の運命は彼を苦しみに陥れた五十年前以上に酷いもの。なんて、恐ろしい運命を背負ってしまったの?!
昌浩がどんなに辛くとも自分の位置を見失わずに真実の心を見つめて最後の決断を下した時は心が痛みましたが、その様子は高淤の神でなくとも瞠目します。彼も成長しているのですね。
実は私には晴明こそより辛い事態だっただろうに・・・流石に12神将を統べる人物だなと再認識させられました。
風音編は一応終わったのですが、昌浩ともっくんはこれからどうなっていくんだろう・・・
ちょっと、それだけ?はい、これ以上は下記のお二方よりお聞きください(笑)>こらっ!

さて、今回は新しい神将は登場しませんでしたが、前々からのととろの疑惑がすっきり~でしたね。
勾陳(こうちん)曰く「・・・完全に×××か」
ははは、分かっていましたよ、やっぱりねぇ。でも、彼は大人だったわ♪六合、今回はステキすぎ~>ああっ、あさぎさんのイラストがっ!(爆)
彼の怒りはかっこよすぎ、晴明への「俺にやらせろ、晴明・・・」、呪文を唱える晴明、六合が銀槍を繰り出す!!
昌浩と屍鬼との壮絶な戦いの裏でのもう一つの物語でした。

とても、落ち着いたなんて結末ではありません。これでは、ますます次が気になって落ち着かないじゃないですか?!
次は、「天孤編」に突入ですが、その前に「ちょっと落ち着けよ」って事なのか(笑)短編集が出てました( ̄△ ̄;)エッ・・?


こちらのシリーズは『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまよりご紹介いただきました。KOROPPYさまの感想はこちらです。
また、私のちょっと前を走ってられる『のんびり前進じたばた生活』まゆびさまの感想はこちらです。
そして、過去の少年陰陽師シリーズはこちらです。

1.異邦の影を探し出せ 
2.闇の呪縛を打ち砕け 
3.鏡の檻をつき破れ 
4.禍つ鎖を解き放て 
5.六花に抱かれて眠れ 
6.黄泉に誘う風を追え 

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少年陰陽師6「黄泉に誘う風を追え」

少年陰陽師6「黄泉に誘う風を追え」  結城 光流  角川ビーンズ文庫

はい、いよいよ件の6,7巻に突入です!
ということで、今回は続きでアップ!

何故か?!一気に読んでどこまでが区切りか分からなくなっちゃったのよ~(/||| ̄▽)/!!!
ということで、「風音編=クライマックス予告編=」行きます!>おいっ

前巻では、防人の霊を収める事はできたのですが、忍び寄る悪しき罠を取り逃がした昌浩たち。ととろも気配ばっかりで欲求不満ぎみのもやもやを抱えたままでは落ち着きません。間をおかず読み進む。
だんだんと今回の確信に近づいてきました。己の欲望を成すために閉ざされた黄泉への扉の封印を解こうと画策するのは五十余年前の人物ー紅蓮の傷の真のありかーだった。風音の正体もだんだんと明かされていく。
同時に悪のたくらみを封じるために、晴明の指揮のもと昌浩をはじめもっくん(紅蓮)、六合他神将たちが奔走するが、展開は恐るべき方向に!!!紅蓮が悪の術中に>もうこれ以上は申せません。驚愕の展開にこの後はどうなってしまうんだ!
真実を聞くためにひとり貴船へ高淤(たかお)の神に会いに行った昌浩が迫られた選択を彼はどうするのか?!
やっぱり、これは続けて読むしかないですね。

中宮の姫宮 脩子の孤独な心を利用して風音は黄泉の瘴穴を穿つ呪詛を施します。風音は自分のトラウマを感じながらも彼女が信ずる宗主に従います。六合の言葉を気にしながらも宗主から離れる事ができない風音の心を思うと胸が痛みました。。
さて、今回も新しい神将が登場です。勾陳(こうちん)。彼女は紅蓮と同じ戦いの神・凶将のひとり。見目は二十歳ぐらいの切れ長の黒曜石の瞳、藍色の短い衣の下には黒い晒し>カッコイイ(*^^*)
しかも彼女は人をとてもよく観察している。他者への理解の度合いが深いです。ととろの好みのタイプ、「お姉さま・・・」ってお呼びしたい>でも凶将。
そして、ますます確信へと向かう、六合の×××。
さあ、7巻へ突入~>次へどうぞ(笑)


こちらのシリーズは『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまよりご紹介いただきました。KOROPPYさまの感想はこちらです。
また、私のちょっと前を走ってられる『のんびり前進じたばた生活』まゆびさまの感想はこちらです。

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少年陰陽師5「六花に抱かれて眠れ」

少年陰陽師5「六花に抱かれて眠れ」  結城 光流  角川ビーンズ文庫

しばらく間を置いてしまった感があります「少年陰陽師」シリーズの第5弾です。決してこの間、頭から離れた事は無かったのですが時期というものもありますからね。
4巻より「風音編」が始まったわけですが、シリーズも波に乗ってきたのでしょう、どんどんキャラクターも充実してきました。
一番の関心は12神将ですね。今までの登場は、人気度№1もっくん(紅蓮)、六合、青龍、天一、朱雀、玄武、彼らは姿を確認できていますね。今回新たに加わったのが、太陰=可愛らしい風貌に似合わず荒っぽい(笑)まさに台風。
この楽しみはこれからも毎回続くんだね?楽しみだなぁ(あさぎ桜さんの描くイラストが素晴らしいのです)

今回の目玉は冒頭から登場の貴船の祭神「高オ(字が出ません)神(たかおのかみ)」。昌浩をいたく気に入りたびたび憑依する。勝手に「高淤(たかお)」と呼ぶように命令したり、変な予言を残したり。しかもなんと女神だったというから、彰子でなくてもビックリです。
そして、風音といえば影で策を巡らせているのですが、失敗続きで自己嫌悪モード、どうも憎めないのです。六合との絡みも今後すごく気になるところ>何か起こるのでしょうか♪o(^o^o)(o^o^)o♪
最初は晴明と絡むのかとも思ったのですが、こっちの方が気になってます。ますます期待に胸が膨らみます。どうも彼女に命令を下しているモノが晴明や紅蓮、青龍に深く関わっていそうな気配も。
いやぁ~ん、みんな気配ばっかりよ。

今回の話では昌浩の中に入り込んだ防人の霊により、彼は苛まれるというテーマでした。彼の優しさで鎮める事ができたのですが、それは高淤の神ですら唸らせる昌浩の能力です。その心で紅蓮の苦しみの一片を感じた昌浩が紅蓮に掛けた言葉。晴明の紅蓮へのいたわりの眼差し。それだけあっても癒しきれない紅蓮の傷とはなんだろう・・・
こっちの話も気になるところです。それに深く関わっている青龍の憎しみのありかを私も知りたいです。


こちらのシリーズは『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまよりご紹介いただきました。KOROPPYさまの感想はこちらです。
また、私のちょっと前を走ってられる『のんびり前進じたばた生活』まゆびさまの感想はこちらです。

そして、過去の少年陰陽師シリーズはこちらです。

1.異邦の影を探し出せ
2.闇の呪縛を打ち砕け 
3.鏡の檻をつき破れ 
4.禍つ鎖を解き放て 

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2006年7月29日 (土)

灰色のピーターパン

灰色のピーターパン  石田 衣良  文芸春秋

池袋ウエストゲートパークシリーズⅥ、『灰色のピーターパン』を読みました。
このシリーズは私のお気に入りで、実はドラマの方は殆どみてないのですが、原作は追っています。
本作は4本の短編が収録されていました。
「灰色のピーターパン」凶暴なジャンキーVSやり手小学生ビジネスマン
「野獣とリユニオン」未成年強盗犯VSみなしご兄妹
「駅前無認可ガーデン」幼児性愛者VS見習い保育士
「池袋フェニックス計画」警察権力VS悪質風俗店
って感じのラインナップです。

このシリーズの魅力はズバリ池袋のトラブルシューティング真島誠の魅力ですね。誠の視点で描かれる運びも語り口がいい。「白でも黒でもない、灰色ぐらいがちょうどいい・・・」ってフレーズが彼の考え方を代表している。
彼の怒りも暖かさもすごく納得、今回も心にしみる話ありでした。

IWGPシリーズ以外は未読が多いので、順次追っていきたいのですが、やっぱイチオシはこのシリーズですね。
誠、いい奴だ、かっこいいよ!

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2006年7月23日 (日)

妄想炸裂

妄想炸裂  三浦 しをん  新書館  

しばらく間を置いていた(置かざるを得なかった)三浦さんのエッセイを読みました。
こちらは『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまより紹介をして頂いて手を染めたシリーズです>シリーズ?

今回は2000年~2001年のエッセイです。チョット古いのですが、しをんさんの世界に変化はございません!漫画と漫画と漫画と~以下略、全ての現実をも漫画世界に変換して毎日を生活って(大嘘)、あくなき漫画道を妄想しつつ趣味にも余念のない(漫画は生活の一部>おいっ)って感じで濃い日々を送ってられるのです。
なんか同じ時代を生きてきたのね~ってすごくうれしいシリーズなのですが、勿論ととろには足元にも及ばない深さでの叫びが楽しい~。

今回のととろチェックは勿論『高村薫ネタ』「リヴィエラを撃て」をあのような読み方をする人は・・・もともと高村氏の著作はその手の深読み読者から大いに熱愛されている気はありましたが、思わず大昔に読んだジャックとシンクレイアが姿を変えて降りてきました(爆)>最近の私は高村作品を読めない体になってしまった(根気がなくなったのね)。
そして、今回の表紙も飾っている『羽海野チカ作「ハチミツとクローバー」』。コミックスが大当たりして現在映画封切中の本作を既に1巻の時点で拾ってますね。スバラシイ!私は未読です。

それにしてもだんだん私の利用している図書館には蔵書が無いようで、今回は隣市図書館より借り出してもらいました。

そこでの出来事です(日記より抜粋)

祭日の月曜日に予約本が来たとの事で図書館へ出かけた。
カウンターには見た事のないおじさんが・・・私はおじさんの順番になってしまった。
返却しながら「連絡を頂いたんですが・・・」というと、慣れていないのか、デカイ声で「えーっと、『妄想炸裂』ですね、『妄想炸裂』」と何度も言いながら、予約棚を探す。
言いながらでないと忘れちゃうのか?>おじさん
せめて「三浦しをんの(何といっても直木賞作家!)」をつけてくれ!>そのタイトルはあまり聞こえはよくない!

しかも蔵書に無かったので、隣市からの借り出し。なので私は「書類を書かないといけませんよね?」と尋ねる。だっておじさん、知らなさそうだし・・・失礼。
「ちょっと待ってよ」「えっとここに『妄想炸裂』と・・・」まだ言うか?!
名札を見ると『館長』と!
相当タイトルが気にいったんだな・・・そう思おう(T_T) 

次回図書館へのリクエストエッセイは『三四郎はそれから門を出た』ですかね。三浦さん初のブックガイド&カルチャーエッセイ集だとか・・・気になります!!
あっ、その前に直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』がありましたね。でも、これは小説ですね(笑)

この作品を進めてくださったKOROPPYさまの感想はこちらです。
【私信】KOROPPYさま、私も同感です!!

今まで私が読んだ三浦しをんエッセイシリーズ(笑)です。
桃色トワイライト
しをんのしおり
乙女なげやり
人生激場

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2006年7月22日 (土)

あめふらし

あめふらし  長野 まゆみ  文芸春秋

ひさしぶりに長野さんの本を読んでみました。何故か梅雨時にもお似合いの長野さんです。今回のタイトルも今の時期にお似合いですね。中の季節は移っていきますが(笑)
とても幻想的なちょっと古風な香りのするものがたり。

最初は唐突にお話がはじまって戸惑いましたが、ここに出てくる橘河=あめふらし(死者のタマシイがあちらの世界へ行く前に捕まえる術を知っている者)が気に入ったもののタマシイを自分のところで働かせているお話です。
何のこっちゃっていう説明ですが、そうとしか言いようがありません。何しろ長野さんお得意の幻想譚なのですから説明は不可能です>おいっ!
いつもの如くちょっと妖しい雰囲気もところどころにありますので、苦手な方は手を出さない方がよろしいかも。この作品はさほどじゃないですので、不思議な世界を楽しみたい方ならお薦めです。
やっぱり、登場人物のセリフには「どきん」としちゃいますね♪そこが私が長野さんを好む理由の一つです。勿論和風ファンタジーとしても有名な方ですが。

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2006年7月16日 (日)

チョコレートコスモス

チョコレートコスモス  恩田 陸  毎日新聞社

久しぶりの恩田さんです。今回は演劇物です。

恩田さんなので(?)、本作も語り手が変わっていきます。主人公は女優たち。そこに関わる脚本家と演出家、かれらも演劇の深みにどっぷりと関わっている。
演劇界では今度杮落としをする劇場のオープニング企画が噂になっていた。「重鎮プロデューサー芹澤による女二人が主役の芝居。水面下での手の込んだオーディション。」脚本家 神谷もホンがあがったらスタッフによる選考、とプレッシャーを掛けられる。

大学生 佐々木飛鳥、まだ演劇者としては素人に近い彼女が主人公の一人。実は彼女をみて漫画『ガラスの仮面』の北島マヤが頭に浮かんだ。それくらい彼女は演ずる事に関しては天才的な感性を持っている。

今一人は、サラブレッド 東響子。漫画で言えば姫川亜弓か(笑)、名実ともにナンバーワンの女優だ。しかし、今回のオーディションに彼女は選ばれなかった。何故?彼女はプライドと焦燥に駆られ、オーディション会場へ向かう。そこには、現在響子と共演しているアイドル 安積あおい、ベテラン女優 岩槻徳子、響子の従姉妹の新進女優 宗像葉月、そして無名の少女 飛鳥がいた。彼女らがオーディションで演ずる二人劇をみせられ響子は役者の本質に、演ずるという事に衝撃を受ける。
そしていよいよ最終選考。芹澤はオーディションの相手役を響子に依頼する。こともあろうに!彼女はそれを受けてたった。

最終オーディション場面もわくわくしどおしです。一度は辞退した飛鳥は響子の演技をみて心を揺らす。飛鳥は問う、「舞台の向こうにあるものを知りたい」。響子も体験する、舞台の異境地を。
盛り上がりますねー。『ガラスの仮面』に嵌った方ならばこっちにも嵌ることでしょう!
ということで、とても読みやすく、通して楽しめました。

恩田さんの最新作をこんな読み方をしてしまってごめんなさい。でも、どーしても頭をよぎって離れなかったの。
実は再開されている『ガラスの仮面』は未読です。20年以上前にコミックスで読んだきり。どうやらそちらも大詰めらしいですね(笑)

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2006年7月13日 (木)

少年陰陽師(4) 禍つ鎖を解き放て

少年陰陽師(4) 禍つ鎖を解き放て  結城 光流  角川ビーンズ文庫

少年陰陽師シリーズ4巻目、ここからは「風音編」が始まります。
前回の大決戦を終えてしばらくは落ち着いていた都を変わらず夜警する昌浩ともっくん。
青年晴明がそこへ神将の六合、天一、玄武を従えてやって来る。噂の『一日一潰れ』を見に(爆)。
そして、役者が揃えば怨霊が現れる。
一度は払った怨霊に「不穏な影を式占にみた」晴明は、六合を昌浩の護衛につけ、白虎、朱雀に探らせる。
一方、昌浩は昌浩で職場である陰陽寮で先輩陰陽生 敏次のいやみに癖えいしている。
そして怨霊を後ろで操る謎の術者 風音の登場。新たな神将(他には姿は未確認ですが宵藍と天后も控えてる)と。賑々しくなってきました。まずは今回は風音の登場ってところでしょうか。
もっくんにしろ朱雀にしろ妙に人のような感情を現してる。六合ですら昌浩の必死の「お願い」にほだされるし(笑)

次巻が楽しみな展開になりそう。晴明と風音で何かありそうな予感なのですが、どうかなー?


こちらのシリーズは『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまよりご紹介いただきました。KOROPPYさまの感想はこちらです。

そして、過去の少年陰陽師シリーズはこちらです。

1.異邦の影を探し出せ

2.闇の呪縛を打ち砕け

3.鏡の檻をつき破れ

本当はこのまま一気にいきたいところですが、積読をこなすためしばらく中断。手元にあるだけに落ち着かないなぁ(笑)

【追記 7月14日】

一緒に少年陰陽師シリーズを楽しんでいる『のんびり前進じたばた生活』のまゆびさまの感想を公開されました。記事はこちらです。

同じ本を同時期に読むことで楽しさ倍増を実感しています。

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2006年7月 5日 (水)

ラッシュライフ

ラッシュライフ  伊坂 幸太郎  新潮社

以前『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまより伊坂さんでお薦めは?と話題になった折に紹介をしていただいた本作を読みました。KOROPPYさまの記事はこちらです。
私にとって二冊目の伊坂作品です。

まず、目を引いたのが帯の一節「バラバラに進む五つのピースが、最後の一瞬で一枚のだまし絵に組み上がる」です。これですでに期待に胸が膨らみます。
本格かしら?本格かしら?・・・・・

読後、実感!この帯は「うまい!」
今はあるかわかりませんが(最近購読していないので)雑誌『ダ・ヴィンチ』の今月の帯大賞をあげたいくらいです。

世の中全てが金だといってはばからない画商の戸田、泥棒という職業に美意識をもつ黒澤、新興宗教に傾倒する川原崎、愛人の妻の殺人に向かう精神科医京子、リストラされた豊田・・・それぞれが仙台駅前を通り過ぎる。まさしくバラバラなパーツとしてそれぞれが大小さまざまな事件に遭遇しながら。
ラストへ向かって著者の布石はちらちら見え隠れするが、確かに最後に一枚の騙し絵のごとく収束する。
ネタバレ厳禁の本作は十二分に楽しめました。紹介くださったKOROPPYさまには感謝です。
彼は今や売れっ子作家ですが、今どきのキャラクター重視の作家というよりは情景を丁寧に描く熱くなり過ぎない作風だと感じました。他の作品ではどうでしょうか?

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2006年6月25日 (日)

バッテリーⅤ

バッテリーⅤ  あさの あつこ  角川文庫

ハードカバーで楽しんだ『バッテリー』。出版社が教育画劇から角川に変わって文庫が順次発刊されてます。
今回は一度は崩れてしまった巧と豪のバッテリーが復活していく過程です。
この作品はⅠ、ⅡとⅢ以降がかなり雰囲気が違っています。
Ⅳで勢いがついた二人以外のキャラクターが今回も個性が際立っている。

あさのさんの登場人物はどれも「視線」にとても拘っている気がします。くどいくらい語り手の視線の行方や相手の視線を追っています。
登場人物が殆ど中学生なのに随分と大人っぽい、理屈っぽい思考をしています。
でもそれはあさのさんが彼らの行動を読み取って言葉にしていると私は受け取っています。その表現に子どもたち(大人も)の自我を感じます。
個性豊かでみんなそれぞれ自分に問いかけながら迷いながら進んでいる。
今回、文庫化に当たって前回同様書き下ろしが収録されてました。ライバル校、横手のバッテリーだね。
いよいよ、次でラストですね。既に既読ですが、もしかして次回も文庫書下ろしが収録されているといいなと超期待しています。
瑞垣のサイドストーリーとか読みたいな。

それにしても講談社の『No.6シリーズ』はいつ出るのでしょう・・・

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2006年6月24日 (土)

ダ・ヴィンチ・コード

ダ・ヴィンチ・コード(上・中・下)  ダン・ブラウン  角川文庫

今期あまりに有名な本作をやっと読む事ができました>遅すぎ
図書館でハードカバーを借りようと思った頃にはすでに百単位の予約待ちがあったのであきらめていたところ、友人の娘さんが入手という事で貸してくれました。
まだ、映画は公開中ですね、あぁいつ行こうか。

久しぶりの翻訳モノ、ちょっと構えて読み始める。でも、そんな心配をよそに冒頭からショッキングな場面が始まり、どんどん暗号の世界へと迷い込みます。手に取るようにとはいかないまでも、ラングドン(主人公:宗教象徴学教授)とソフィ(暗号解読官)の思考を辿りながら、ダ・ヴィンチ作品の謎を探りキリスト教の薀蓄を楽しむ。私はこの手の知識が殆ど無いのでそんな読み方しか出来ませんでした。でも、それでも十分だったかな。
巻末に角川のWEBにて日本語版のサイトが紹介されていました。文庫の方にも写真が載っているのですが、こちらのギャラリーの方が沢山あります。読書中は文庫版の写真を頼りに想像をし、読後ギャッリーで楽しめます。
解説では、架空の設定だと思っていたオプス・ディという宗教団体が実在していると知り驚いたり、『聖杯伝説』をもう少し理解していたらますます興味深く読む事が出来るのではと思いました。

知り合いにラングドンシリーズ第一作『天使と悪魔』もお薦めいただいたのでしばらく置いて挑戦してみよう>こちらも宗教に関わる秘密結社やらガリレオやらと薀蓄好きには嵌りそうな予感。

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2006年6月10日 (土)

書店ポップ術

書店ポップ術  梅原 潤一  試論社

今日は先日読了した人気本『町長選挙』を返却に息子たちも連れて図書館へ行く。
友人より『ダ・ヴィンチ・コード』も借りてるし、予定している本もあるから心の中で「借りちゃダメ!」って心に決めていたのに、ついつい借りちゃいました。講談社ミステリーランドの乙一『銃とチョコレート』>読めるのか、手に取っただけになるんじゃないか?!(爆)

そこで読込むって感じではない本を見つけた。
一冊はこの『書店ポップ術』。この本を書かれた梅原さんの肩書きは「有隣堂ランドマークプラザ店フロアマネージャー」とあります。経歴は1987年有隣堂入社し川崎アゼリア店文庫担当を皮切りに各店を移動し現在に至っているという書店員さん。

手にとって本を開くと借りずにはいられませんでした。まず目に入るのが彼の今まで作成したPOPデザインと手書きの力強さ、そしてその煽り文句には本好きなら見過ごすことが出来ない一文が!!
一冊ずつ右ページにその本のポップを左ページにどんなことを考えて作ったのか、その時の背景や思い入れがコメントとして記されています。
そして本好きに響くオリジナリティ溢れる心意気、ふらっと立ち寄った客の目を引きついつい手に取らせる手法をいかにかんがえたかは巻末のインタビューに語られています。

実はささっと気になる書籍を読んだだけでまだ全てに目を通したわけではありません(^^;でも、どうしてもこの本は紹介したかった。書店員さんを尊敬するのはそんなあつ~い熱意を持った方がいるからでしょう。こちらの地方でも名古屋の星野書店はポップに定評があります。遠いのでなかなか行けませんがやっぱり独特のお店の雰囲気がありました。
出版界が不況とは言われますが、本を愛する人はたくさんいるのだと気持ちが高ぶる一冊です。>これから少しずつみていきます、ハイ

あっと、それともう一冊文学以外の本も借りたんだ(笑)
塾前ごはん 塾後ごはん』(森野眞由美 監修)
塾に通う子はいないのですが、とっても面白そうでお弁当にも役立ちそうなの~♪

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2006年6月 8日 (木)

町長選挙

町長選挙  奥田 英朗  文藝春秋

『空中ブランコ』で直木賞を受賞した奥田氏の精神科医・伊良部シリーズ第3弾です。今回の患者はどこかで聞いたような人物オンパレードです。あまりにまんまなのでこんなに書いてしまっていいのかしら?と受ける事しきり。
そんな濃いキャラクターにも勝る伊良部のマイペースぶりも健在です。
彼の診察は破天荒。でも、何故か皮肉にも最後には憑き物が落ちたようになる伊良部効果。患者たちは、ばかばかしく思いながらも何故かついつい足が向く伊良部総合病院地下の神経科。

本作は「オーナー」「アンポンマン」「カリスマ稼業」「町長選挙」の4篇を収録。
「アンポンマン」のネーミングは上手すぎる。モデルのニックネームを意識してつけたであろう所を思えばサブトン一枚ですね。

そんな中でも表題作の「町長選挙」が一番印象的でした。これはモデルがあるのかな?私にはこれだけは元キャラが分かりませんでした。

でもそんなことは関係なく、しっかりと読後感が残るお話です。最初はねちねちとした選挙陣営物語だったのに、最後はまるで青春小説のような爽やかさです。いつの間にこうなったんだ?(笑)>流石です、奥田さん。

長老の重い言葉が皆の心に楔を打ったのもよかったね。

今回より特に看護婦マユミのキャラクターも随分と出てきてます。彼女にはすごく興味ありです。そんなに詳しく登場しなくてもいいので毎回デカイ注射器をもってお色気ポーズで冷めた態度を期待します。

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2006年6月 4日 (日)

漆黒泉

漆黒泉  森福 都  文藝春秋

森福都氏の『漆黒泉』を読みました。
帯の「冒険、ロマン、歴史と化学(?)、一気読み必死の傑作中国活劇小説!!」に引かれて手に取ったのです。

中国では纏足という風習があるように女性は華奢なものがもてはやされていた。ところが茶商の娘・芳娥は男顔負けの大女に育ってしまった。芳娥が8歳の時王宰相の長男美男子の・王雱が婚約者として現れる。彼は次代の政治の改革を担っていたが、その後謎の死を遂げる。どうやら毒殺の疑いがあるらしい。17になった芳娥は王雱の敵をとるべく、そして彼の目指していた新法を復活させるために刺客となる!

活劇風の小説は私の好み。そして森福さんは前に読んだ『琥珀枕』がかなり好印象だったので、いよいよ長編もと思ったのです。所用がいろいろあって落ち着いて読む事が出来なかったのと、短編は中国名をあまり覚えられなくても差し障りが無いのですが長編はいちいち確認したり又別名で呼ばれていたりと、リズムが取りづらかったのが影響して異常に時間が掛かってしまいました。
それと活劇というには少々力不足の感があって、題材は面白かったのに残念でした。

でも、中国モノって嫌いじゃないから今度は、評判が良さそうな『十八面の骰子』に挑戦したいです。

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2006年5月28日 (日)

少年陰陽師(3) 鏡の檻をつき破れ

少年陰陽師(3) 鏡の檻をつき破れ  結城 光流

少年陰陽師シリーズ第三弾『鏡の檻をつき破れ』を読みました。ご紹介して頂いた前を行く『KOROPPYの本棚』さまの感想はこちらです。

前回重い傷を負った昌浩、しかし異邦の妖怪・窮奇は更に策略を巡らせて彰子と昌浩を追い詰めていた。そして衝撃の運命に翻弄されていよいよ彼らは窮地に追い詰められる。

前回はかなり妖怪との対決シーンに心躍りました。
今回は「純愛」です!ととろは図らずもうるうると泣きました。二度読みして、二度目もうるうる~。胸が痛み、そして心が洗われるような二人です。

そして、今回、晴明がかなりの活躍でしたね。見所もたくさん。そしてそして、回を追うごとに12神将がだんだん表に出てきます。前回登場の青龍、かなり見目の良い男(神将だって>笑)の六合、美女(だから神将だって>笑)・天一、ちっこい玄武。今回活躍した神将です、早くみんな出てきて昌浩と紅蓮に絡んでー。

これで「窮奇編」が終結です。図書館本が溜まった為それを終えたら、残りを一気に行く予定!待っててね、KOROPPYさま~

今回、BlogPet背景を「昌浩&彰子『蛍を見に行こう』ゆびきり記念」として蛍にします。ワーイ、ひとりイベントだ♪ととろの気分は盛り上がってるよ~~~!

お借りしましたのは、

18052801NEOといっしょ』Rumiさまより「ほたる」です


『**Silver Heart**』mayuさまより「ほ~たるこい♪」  18052803 です


18052804 18052806

その女、腐女子につき・・・』茉里さまより「まどろみ睡蓮」「水蛍」です


こちらはネタバレ注意報:未読の方はお控えください!!
↓  ↓  ↓

それにしても、昌浩と彰子、これから一つ屋根の下ですか?


一言ですが、これは知っちゃうと3巻が泣けないですから!

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2006年5月26日 (金)

少年陰陽師(2) 闇の呪縛を打ち砕け

少年陰陽師(2) 闇の呪縛を打ち砕け  結城光流  角川ビーンズ文庫

KOROPPYの本棚』KOROPPYさま、『のんびり前進じたばた生活』まゆびさまよりお薦め頂いた『少年陰陽師』シリーズ第二弾を読みました。

前回、何とか大妖怪・窮奇を払った「晴明の孫」昌浩と物の怪の「もっくん」。未だ都は窮奇の野望に晒されている。二人は毎夜、都の見まわりをする。そんな時、藤原道長の娘・彰子が狙われる。紅蓮と確執のある晴明の神将・青龍(こっちもステキな予感~)も登場、他の神将もどんどん登場!窮地に落ちる昌浩、紅蓮、彰子。いつもは「たぬきじじい」でもこっちはカッコイイ青年晴明も再び登場!・・・と盛り上がります。

いやぁ~、今回はかなりキマシタ!1巻よりめちゃくちゃ面白くなってます。今回の話の展開はととろ好みです。
何より妖怪対決が盛り上がってます。昌浩がカッコイイでしたねー。でも、やっぱ紅蓮が一番でした(笑)。ととろはアウトサイダー好きです。この紅蓮のキャラはめちゃ好み。もっくんと紅蓮の落差がすてき。彼の心の傷&昌浩との出会いがめちゃ気になります。
あ、明日3巻買っちゃうかも~(爆)

あとがきでは冬の貴船に行った結城さん、冬の貴船と聞くと昔に読んだ不倫小説を思い出す(汗)。そして今回も訪ねたという『風俗博物館』>休館にはお気の毒~
あとがきに公式サイト『狭霧殿』があったので行ってみると、なんとこのシリーズは現在15巻も出てると知る(^^;>ちょっと尻込み~、でもこの先が気になるからね。

いや、いいもの紹介してもらいました。こんな読み方で紹介下さったお二人には申し訳ないのですが、久々に追いたいシリーズの予感です♪ありがとう!

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2006年5月21日 (日)

いつかパラソルの下で

いつかパラソルの下で  森 絵都  角川書店

森 絵都さんの『いつかパラソルの下で』を読みました。
森さんもあさのさんと同じように児童書出身の作家さんです。そして彼女も最近、一般書へと進出しています。

三人兄妹の真ん中、柏原野々は25歳独身、同棲中。

父親の一周忌を控えて、同じく家を出ている兄と家に残って母親と暮らす妹と打合せをする事に。
でも、それは表向きで実は妹が「母親が毎日、どこか痛いと病院通いをしている」と相談されていたため。野々にはそこで頭に引っかかる事があった。彼女たちの父親は非常に厳しく子供たちに全ての事において(特に男女間の事には)制限をしていた。それでまず兄が20歳で家を出、野々も同じく20歳で家を出た。父親の存命中には家にも近づかなかった。

その父が何と職場の女性と不倫の関係にあったと、女性から告白されたのだ。母親に連れられそれを一緒に聞いた彼女は、母親に口止めされていたが結局兄妹に告白する。

そこで、三人は「法事の準備」といいながら、真偽を確かめるべく父親の過去を追う(何故か彼は過去を一切話さない)。
そこから先は、お楽しみ。野々の同性相手との関係や職場の不安定な立場などで野々も自分を考え直す事になる。

森さんはとても生き生きと人を描くなぁ。
そして彼女は宮部みゆきさんに劣らず、たくさんの賞を受賞されてます。児童書の賞を総なめ?著者紹介に記してあるだけでも「講談社児童文学新人賞」「椋鳩十児童文学賞」「野間児童文芸新人賞」「産経児童出版文化賞(2回)」「ニッポン放送賞」「路傍の石文学賞」「野間児童文芸賞」「小学館児童出版文化賞」すごい!

私は児童書では『つきのふね』『宇宙のみなしご』『DIVE!!』を、一般書では『永遠の出口』を読みました。自分としては『DIVE!!』にははまりましたね。
でも、代表作はきっと『カラフル』なんでしょうね。これはそのうち是非読みたいと思ってます。

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2006年5月20日 (土)

少年陰陽師 異邦の影を探し出せ

少年陰陽師 異邦の影を探し出せ  結城 光流  角川ビーンズ文庫

今日は二作をご紹介(笑)
こちらはBlogPetの本仲間である『のんびり前進じたばた生活』まゆびさまと『KOROPPYの本棚』KOROPPYさまより教えていただいたライトノベルです。楽しい作品を探していたのでナイスタイミングでした。

まゆびさまの記事はこちらです。そしてKOROPPYさまの記事はこちらです。
ととろも夢枕獏氏の『陰陽師』そして岡野玲子氏の漫画版『陰陽師』の大ファンです。京極氏の『妖怪シリーズ』も好きだし、下地は揃った!(笑)
ということで、興味しんしんで読みました。

時代は平安、安部晴明の孫である13歳の見習い陰陽師・昌浩と彼の相棒の物の怪・もっくんが掛合いしながら妖怪退治!
内容はお二人がお上手に紹介されてますので省略>おいっ!

感じとしては言い回しとかちょっと?な部分もありましたがそれはライトノベル、何といってもキャラがたってますねっ♪キャラクターに魅力がある事はととろの好みに大きく影響します。イチオシは、もっくん!いろいろまだまだ謎の部分がありそうですね~。そして昌浩曰く「たぬきじじい晴明」がいいですわ。

本作品、実は最後の最後「あとがき」に引っかかりました。ととろも数年前に京都へ行った折に「風俗博物館」へ行きましたよ~♪お友達と4人で行ったのですが、その時は姫衣装「袿(うちき)」着て、一番カッコイイ女性に殿衣装(光源氏)を着てもらいそれぞれツーショットでちゃんと『御帳台の中』で写真撮影しましたよー。誠に申し訳ないですが今回の一番のツボは「あとがき」でしたー(爆)

読む前にどうやら現在14巻も出てるらしいと知り、しり込みをしていたんですよ。でも、「まずは一作目を」とKOROPPYさまに薦められ、ついつい足を突っ込んでしまいました(笑)

今回は書店で購入しましたが、次刊からは古本屋をみてみようかなー?アニメも放映されてるようだし、イラスト担当のあさぎ桜さんによるコミックスもあるらしい・・・

いえ、ま、まずは文庫からですわね(^^;

おふたりには楽しいシリーズを紹介いただきありがとうございました。

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地に埋もれて

地に埋もれて  あさの あつこ  講談社

あさのあつこ氏の「地に埋もれて」を読みました。最近、どんどん一般書の作品を発表されてるあさのさんです。

冒頭から主人公・優枝は藤の木の下に埋められています。恋人に「一緒に死のう」と言われたのに彼に埋められたのです。そして不思議な少年が彼女を掘り返してささやきます。「彼を恨んで、復讐して」。彼は自分を白兎と名乗ります(おおーうさぎだ!>違うって)。二人は行くあてもなく彼女のアパートへに帰り、そこへ昔両親の別離で別れ別れになった弟から電話がかかる。彼女には苦い過去があった。という具合にお話は進みます。
生死の境を迷う女性のお話です。段々と謎が明るみになるに従って失いかけた人生を再生する物語。ミステリー仕立てです。

前に読んだ「透明な旅路と」もそんな中庸な世界を感じました。ファンタジー色の濃い作品です。そしてやっぱり「少年」は絶対ですね♪

あさのさんの児童書とは違った世界を見せてくれますが根底には、どの作品も生き抜く逞しさを感じます。

この冒頭が「二人藤」という藤の下から始まりますが、時期的にもう少し前に読んだらぴったりだったかな。

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2006年5月18日 (木)

黄昏の百合の骨

黄昏の百合の骨  恩田 陸  講談社

恩田陸さんの「理瀬シリーズ」(というのか?)3冊目の黄昏の百合の骨を読みました。こちらは、『のんびり前進じたばた生活』のまゆびさまより「恩田陸さん著 『黄昏の百合の骨』を読んだよ!! 」よりシリーズであると教えていただき、ずっと気になっていたのでした。

理瀬は子供の頃祖母と住んでいた屋敷<近所からは「魔女の住む白百合荘」と呼ばれる曰く付きの洋館>へ一年前に事故死をした祖母の「自分が死んでも、水野理瀬が半年以上ここに住まない限り家は処分してはならない」という遺言によりやってきた。

そこには血の繋がらない二人の叔母が住んでいて、三人の生活にはこの屋敷の秘密をめぐって緊張関係があった。そして、祖母の法事のために理瀬の従兄弟、亘と稔も屋敷へやってくる。
理瀬の高校の同級生で隣に住む朋子と病弱な弟・慎二、朋子に思いを寄せる田丸と朋子の幼馴染・雅雪。
登場人物も出揃って白百合荘を中心に、謎が登場人物たちにも私にも分からないまま進んでいくのが小説の雰囲気をますます盛り上げる。キーワードは『ジュピター』そしていつも屋敷中に活けられている『百合の花』

中盤を過ぎ、事件が起こり始めると動きが表面に出てきます。この屋敷の秘密はお楽しみということで(笑)。

どうやら、理瀬にはまだまだこの先波乱の道がまっていそうです。そして今回の登場人物にリンクした続編も出そうな気配で終わっています。
彼女が背負っているものはいったい何なのでしょう。どんどん彼女の秘密を知りたいと思うのです。

まゆびさまの記事にもありましたように、こちらは『麦の海に沈む果実』の後のお話というものです。まゆびさまの記事はこちらです。確かにこの一冊でも十分に面白いものでしたが、話の中で登場人物に触れられる部分もありますので、そちらを読んだ後に読むのは楽しいと思います。
私の『麦の海に沈む果実』記事はこちらです。
ドラマティックなシリーズですね。

まゆびさま、教えてくださってありがとうございました。読むのが遅くなりましたがとても楽しめました。

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2006年5月11日 (木)

Op.ローズダスト(上・下)

Op.ローズダスト(上・下)  福井 晴敏  文藝春秋

随分久しぶりの福井本。この本も図書館で随分と待ったので2ヶ月ほど遅れで読みました。しかも人気作家さんという事で、「1週間で返却ください」と栞がはさんであります。GWもあって遅れちゃってごめんなさい。明日返却します。

お話は、福井さんが得意とする工作員と自衛隊と警察庁、防衛庁ものです。そしてこれまたお得意の中年男(並河)と若者(朋樹)との交流もあり、今回はそこに若者と因縁のあるもう一人の若者(一功)との絡みがあります。ここは私の好みの設定ですね。
ととろは解説が苦手です。『連続爆弾テログループ「ローズダスト」(一功)が封印された高性能爆薬TPexを使って臨海副都心を狙う。そこに過去一功と因縁のある防衛庁非公開組織「ダイス」(これは福井さんの小説ではお馴染みですね♪)所属の朋樹とちょっと訳ありの警視庁公安部並河警部補が警察組織、防衛庁の意向に逆らっての追跡劇。そして、ついにTPEXが・・・』って感じ?途中、思いっきり何がなんだかでした(笑)

福井さんの本はとにかく設定に薀蓄、思想、政治的背景等々をすごく拘っています。今回も例外ではなく(しかも上下巻)、特に上巻ではなんだか集会に参加してるような気分に陥る(笑)。しかも下巻は、その作戦についていけない。おいおい、大丈夫か?いえ、面白かったですが。
男ばっかり出てるようですが、今回の一番キーキャラクターは「三佳」っていうカリスマ少女です。死んじゃってますが。

そもそも私は、外道の「キャラ読み人間」です。そう、どんなにすばらしいと評判の作品でもキャラクターがソソられないと自分にとっては「合わない」んですね~。故にキャラがたってると感じる本は、どんなに厚かろうが気になりません!
今回も朋樹と一功の心のふれあい、並河とのやりとり、ローズダストのメンバーもかなり魅力。中年がそんなに何度も胸キュンしてどうする?!などと突っ込みながら読みました(間違った読み方だとは思う・・・)
作品としては、この日本の状態とか上層部の省庁の確執とかもうちょっとわかりやすく少なくして厚めの1冊にしてもらいたかったところですが、まぁ、この熱さが福井さんの魅力なんだと思えば仕方ない?いや、1冊で収めてよ~。

福井本のイチオシはやっぱり『亡国のイージス』です!

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2006年4月30日 (日)

愛罪〈Uxoricide〉

愛罪〈Uxoricide〉[R/EVOLUTION 5th Mission]  五條 瑛  双葉社

『革命シリーズ第5弾』一年に一本というペースのシリーズなので(しかも入り組んでるし)ほとんど読みながら、前作を思い出しながらという読み方になってしまう。したがってあらすじは書けません(苦笑)。図書館より借りているので仕方ないですね。>文庫になったら揃えよう・・・と、思う。
本当は自分の本棚に置きたい本なのです。なぜならばこのシリーズ、背表紙が有名なアンリ・ルソーの『蛇使いの女』を分割して使ってあるの。全部で6冊のシリーズだったかな?全部そろえて書棚に並べると絵が出来上がるのよ~。図書館でこの姿を目にできるだろうか・・・是非やっていただきたい!
はっ!ということは次作で完結?なんだかすごくいろいろ広がっているんだけど・・・

私は五條瑛が好きである。なので出版されてる本は多分みんな読んでると思う(ってそんなに多くないのですが)。でも、誰にでも勧めるという作家さんじゃないなぁって気がする。好みは「だめ」か「好き」か両極端に分かれそう。癖のある作家さんです。
一番のお勧めできない部分は、なんとなく察しなさいって感じの部分を中心に話しが進んでいくところ。その辺を不満に思う人は、まずダメでしょう。でも、そこを「なんとなく」で納得して策略、頭脳戦を楽しむ事に違和感を持たない人ならオッケーかも。
五條さんの前職が防衛庁勤務という事もあり、スパイものがほとんどです。私はツボにはまりました。
代表作といえばやはり大藪賞を受賞した「スリー・アゲーツ(三つの瑪瑙)」が有名ですし私もこれが一番好きです。泣きました!これは別シリーズ『鉱物シリーズ(?だったか)』の2冊目。初作は「プラチナ・ビーズ」です。どちらも北朝鮮スパイモノですね。情報アナリスト・葉村が密かな人気です。というかその上司エディがかな?そうそう、そいうえば本作もちょっとリンクしてますね。『革命シリーズ』メインキャスト・謎のサーシャと少年すみれ。この二人は『鉱物シリーズ』にも登場!やっぱ、そういうお楽しみがあるとシリーズものって癖になりますね(笑)>どちらを読んでないとだめってのはありません。

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2006年4月23日 (日)

シーセッド・ヒーセッド

シーセッド・ヒーセッド  柴田よしき  実業之日本社

「花咲慎一郎シリーズ」3弾です。前作は『フォー・ディア・ライフ』『フォー・ユア・プレジャー』。本作は一年前に出てますね、知りませんでした。
新宿2丁目の無認可保育園園長であり、園の維持のためヤクザ山内への借金返済と園の赤字を埋めるためサイドビジネスとしてハイリスク・難題専門の私立探偵を兼業している心優しいハナちゃん。私は柴田よしきのシリーズで「緑子シリーズ」(『RIKO-女神の永遠-』『聖母の深き淵』『月神の浅き夢』)が好きですが、こちらもかなり好き。
ちょっとしたリンクもあります。それがヤクザ山内。緑子シリーズの方がいっぱい出てきますが、こちらでもかなりの重要人物です。両刀遣いで残忍・策士でかなりアブナイ人間だけど何故か人気がある>これは登場人物にじゃなく、読者にです(笑)。ちなみに彼の本もあります『聖なる黒夜』>余談
だから妙に作品に山内の名が出てくるとうれしくなってしまうのは否定できないのですよねー。(だけどどれを読んでいないといけないとかそういう問題じゃないので他作を気にする必要はなし)

今回もハナちゃんは大いに忙しい。前作ほど命に関わるって訳じゃないけどすごく厄介な仕事を押し付けられる(請けざる得ない状況)。園の方も人手もないしもちろんお金も無い、それ以外にも心優しいハナちゃんは懸案を背負い込んでます。
3つの依頼案件を片付けたけれど、まだまだ事件を背負い込みそうだね。きっとシリーズは続くのでしょう。ガンバレ、ハナちゃん。

柴田よしきさんはたくさんの著作があります。私に合っているものもあり、ちょっと気持ちがあわないな、というものもあり。随分昔にたくさん読ませていただいた方ですが、女性として好きな作家さんですね。

柴田よしきさん公式HPはこちら

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2006年4月16日 (日)

深淵のガランス

深淵のガランス  北森 鴻  文藝春秋

北森鴻さんの「深淵のガランス」を読みました。北森さんは古物商や民俗学者やバーのマスターなど専門的な分野の作品が多い気がします。そしてその専門知識もすごく詳しく作中に扱われ、あたかも自分もその世界にいるような気分になります。

本作も主人公は花師と絵画修復師という二つの顔を持つ佐月恭壱。古物商冬孤堂のシリーズ(「狐罠」「狐闇」他)でもそうでしたが、美術・芸術の世界は裏があったり罠があったり胡散臭い部分があったり。今回も絵画修復師が「裏の顔」となっている佐月の周りにはひと癖ふた癖ある人物が接触してくる。彼のプロの魂がじっくりと楽しめます。中篇2編の読み応えのある本でした。

ただ、もうちょっと回りの人物がハッキリと姿を現してくるともっとすいすい読む事が出来た気がします。後で気がついたのですが、佐月の依頼主の女主人はどうやら冬孤堂?らしいのですよねー。宇佐美陶子は「民俗学者、那智シリーズ」にも出てくるし北森作品の引っ張りだこだね。そう考えると、北森さんの作品もシリーズ同士かなりリンクがあるなぁ・・・
こちらも新シリーズだとか、今後が楽しみです。

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2006年4月 9日 (日)

黒薔薇(くろしょうび)

黒薔薇(くろしょうび)  吉屋 信子  河出書房新社

このジャンルは殆ど手をつけた事が無い分野です。図書館の新入館コーナーで見つけて名前に記憶があったので借りてみました。昨年、中日新聞のコラムに『なんとか(失念)ガーリッシュ』というコーナーがありました。女性作家を取り上げた連載コラムでした。「ガーリッシュ」という位ですから現代の作家よりも昭和初期の作家さんが多かったです。私の知らない人ばかり。その中に吉屋さんの名もあった記憶です。

この本は俗にいう「エスの世界」です。(そういえば栗本薫氏の『六道ヶ辻シリーズ』に百合モノがありましたね。あのシリーズは途中になっていますがどうなっているのでしょうか?)
今と違って女性のモノ書きの立場も違い時代背景もあるのでしょう。すごく自意識の強い作品です。しかも女学生モノが多いのもこの時代の特徴でしょうか?コラムでもその話題が多かったのでそう思っただけですが。
吉屋さんの『花物語』は女学生モノのバイブルだそうです。そちらを先に読むべきでしたね。こちらは吉屋さんの個人雑誌『黒薔薇(くろしょうび)』からのセレクト本だったようです。吉屋さんのファンが読むべき本だったみたい。初めて読むには不適切な選書でした。

また、著者紹介には『鬼火』で菊池寛賞を受賞しているとありました。むしろそちらから入るべきだったかな?

今回はちょっと気分的にのれませんでしたが(決して嫌いなジャンルではないはずだと思ったのですが)一時代を築いた女性作家である事は確かなので、もっと心の準備をして『鬼火』『花物語』から挑戦したいですね。

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2006年4月 6日 (木)

容疑者Xの献身

容疑者Xの献身  東野 圭吾  文藝春秋

半年待ってやっと手にする事ができました。その間、本作は直木賞も受賞。話題もたっぷりだったため期待も膨らむというものです。
噂には聞いていたので、事件を「ふむふむ」と読み進む。う~ん、期待が大きすぎたのかどうもいまひとつピンとこない。このシリーズの「探偵ガリレオ」と「予知夢」は既読です。両方とも悪くなかった記憶があります。普通のトリック崩しとはちょっと目先が変わった理系の香りがありました。でも、今回はちょっと違う気がすつな、などと思いながら読み進める。

そうは言っても、上手さはやっぱり東野さんだとコジンマリ感を持ちながらどんどん読み進む。

が、残り40ページをきって、突如オドロキの展開です!私は全然気がつきませんでした。いかに大雑把に途中を読んでいたのか?!もったいないことでした。ネタばれ出来ないのが残念です。このトリックのために石神というキャラクターが必要だったのか?!と納得しました。やっぱり東野圭吾はすごいや。

彼の作で一番かというと違うのですが、読んでよかったと思える事が出来てうれしかったです。

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2006年4月 2日 (日)

弥勒の月

弥勒の月  あさの あつこ  光文社

あさのさん初の時代物、と評判の『弥勒の月』を読みました。あさのさんといえば登場人物のキャラクター設定、今回は少年少女は出てきませんが同心信次郎も遠野屋主人清之介も謎の多い孤高の人物。信次郎の手下伊佐治親分は人間味のある人物。
あさのさんの本分、人物の心の中の葛藤を素に描きながら進む話や表情を細かく描写する手法は時代劇でも健在。
ややもするとまどろっこしく感じる人もいるかもしれないけれど、私は好きです。ラストが「おしまい」って感じじゃないところが胸の中が疼いてしまう。これも癖になる部分かも。
ちょっと辛口のラストでした。

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2006年4月 1日 (土)

暁の密使

暁の密使  北森 鴻  小学館

約100年前、時は日清戦争が終結後迫る日露戦争へ向かう頃、西蔵(拉薩)を目指す僧がいた。能海 寛。『不惜身命』をそのままに生きた人物、歴史上では冒険家と記されている。
その能海を主軸に当時の日本・清・ロシア・西欧列国の動きを絡めての歴史ミステリー、と一言で紹介してしまっては惜しい。

後付に著者より「史実とは異なる部分がある」というように歴史的事件を背景にしているのですごくリアル、反してロマンをかきたてられる能海の人物像、彼が実は明治政府が対露・対西欧列強国への秘策を運ぶ密使の役割を担っていたらという設定、登場人物も皆謎が多く魅力的、とかなりお勧めである。
今までの北森さんのイメージとは違った作品ですよ。ますます、北森ファンになってしまった。

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2006年3月22日 (水)

埋み火

埋み火  日明 恩  講談社

『鎮火報』に続く消防士 大山雄大の話です。
今回は老人の家の火事が多発する中、疑問を持つ雄大に孤独な老人たちの選ぶ死に方、家族から都合のいい子として育てられた小学生 裕孝が絡みながら、その繋がりの謎を突き止めていく。ミステリというより、家族をテーマにした話って感じですね。『鎮火報』も雄大のキャラクターで引っ張っていく感のあるものでしたが、今回は前作以上。日明さんの警察もの『それでも、警官は微笑う』もキャラクターを際立たせて成功している。そういう作風なんでしょう。消防士ものより警察官の方が私には合っていた。そして今回より前作『鎮火報』の方が面白かったです。

それにしても、本作の中で一番気になって読み続けたのが、不思議な中年 守。どうも死んじゃったような感じなのに、詳細がすっぱりと抜けてて>しかも思わせぶり、最後にぽんと預けられたような終わり方には、困りましたよ(^^;

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2006年3月 7日 (火)

陰日向に咲く

陰日向に咲く  劇団ひとり  幻冬舎

思わずエッセイかと思う表紙です。でもちゃんとした連作集。お笑いピン芸人の「劇団ひとり」処女小説です。予想以上に構成はしっかりしてます。
またまた新聞の書評を読んで、気になって図書館へリクエストを入れてしまいました。今回は予想より早く買っていただきました。

登場人物はダメ人間ばかりなのに、すごく悲惨だったりするのに、何故か胸がぽっと熱くなるような人々です。短編風のつくりで一編ごとに主人公が変わっていくんですが、それが前の話にチラッと出ている人物なんです。この表紙の家が作中の「山村家」じゃないかと想像したり、劇団ひとりのちょっとショボイイメージがまさにぴったり>失礼。
二作目はあるのかな?かなり上手い書き手だと思ったけど。

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2006年3月 2日 (木)

人生激場

人生激場  三浦 しをん  新潮社

 しをん普及委員会の活動の一環として、楽しくどんどんエッセイを読みますよー。
ということで、今回はいつものウェブマガジンのものではなく、ナント『週刊新潮』に連載をされたエッセイを集めた一冊。でも、掲載されたネタ以上に、一本ごとに後で加筆した「思い出ホロホロ」が笑えるって、いったい・・・
 読者対象は通勤親父(もとい、ビジネスマン)なのか、いつものぶっ飛びのテンションが少々抑え目?だったかしらね。勿論、対象を踏まえたうえで、目の付け所は流石しをんさん!と讃えられるものでした。
 抑えつつもやっぱり本性は(いえ、乙女心は)隠し切れず、ワールドサッカーでしをんさんは盛り上がる。なににって、胸毛ですよっ!研究室まで作っちゃって(笑)
おなじみの友人も登場してくれてホッと安心、しをんさんの盛り上がり度は彼女(彼)たちに寄るところも大きい。
 今回、私が一番気になったのは胸毛ではなく、高村薫の新刊『晴子情歌』についての回。(注:連載は2002.5月~2003.4月)。そうなのです!高村ファンにも関わらず、初めて挫折した作品だった・・・今現在『新リア王』が出ている。しかも『新リア王』には気になる合田刑事も出てくるらしい>口惜しい。読みたいのに、前作を挫折したために手が出せない。
だいたい、私は書簡ものが苦手なんだよ。しかも母から息子への書簡が上下2冊>怖いよぉ
そこがまた、しをんさんによると突っ込みどころ満載(注:しをんさんは高村ファンですから、悪しからず)だそうで、これはやはりいつかは再挑戦をせねばならないでしょう。『晴子情歌』が出るにあわせて発売された「高村薫の本」は買ったのに。
 と、しをんさんのエッセイでした。今回は、私は胸毛には興味が無かったせいかつらつらと読み通してしまったのですが、次に狙っているのは、委員長(しをん普及委員会)・『KOROPPYの本棚』さまお勧めの一冊『夢のような幸福』です。これを返却時に予約を入れねば。何しろKOROPPYさま曰く「しをんのエッセイベスト3に入る」そうですから、ね。興味深々!

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2006年2月26日 (日)

The MANZAI 2

The MANZAI 2  あさの あつこ  ジャイブ

 前作『The MANZAI』はかなり前に読んだなぁ。こちらも2年ぐらい前に出ていたので読みたかったのですが、図書館の蔵書になかったのであきらめていました。ところがナント長男の高校の図書館にあったようで又借りをしてしまった。
 主人公は転校してすぐに文化祭で『漫才ロミオとジュリエット』ジュリエット役をすることになってしまった中学生・歩(男子)、彼をお気に入りで文化祭に漫才コンビ『ロミジュリ』の相方ロミオをやった秋本(男子)、その秋本一筋の美少女・萩本(女子>当たり前か)、歩は萩本が気になってるというまさにホモ小説のような三角関係ですが、ちゃんと青春小説です(笑)。『ロミジュリ』から半年、中学三年生になった仲間たち(メインの3人以外にも4人のメンバーがいるのだ)に事件が起こるところからが今回のお話。
 これは小学生や中学生ならすごく楽しく読めるんじゃないかな?特に女の子が好きそうなお話です。でも、そこは流石あさのさん。単なるコミック風だけじゃない。歩にも転校前に登校拒否になったという布石もあるし、秋本もかなり繊細だから(ガタイに似合わず)何かありそう。きっとまだ続きがあるんだろうな、シリーズだな、と思ってますよ。あとがきにあさのさんの読者への思いがちゃんと伝えてあるところがいいですね。

次は図書館より待っていました、三浦しをんさんの『人生激場』です。これは週刊新潮に連載されていたエッセイらしいからオヤジ向けネタかなぁ?表紙もバックはピンクですがどど~んと演歌調。楽しみ♪

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2006年2月25日 (土)

メディアの支配者

メディアの支配者(上下)  中川 一徳  講談社

 これは新聞書評欄で気になって、冬前ぐらいに図書館へリクエスト予約を出しました。新刊を買ってもらうには順番があったため、手元に来たのは残念ながら、丁度ライブドア堀江氏の逮捕後になってしまった。
これは、'92にフジサンケイグループ 鹿内宏明氏の産経新聞会長の解任クーデターを発端に、筆者がこの一大グループの設立者 鹿内信隆氏の暗躍時代から現在のライブドアとの資本・提携までの歴史を緻密かつ政界、財界との繋がりまでを探りながらのルポです。
とてもすべてを理解するのは、そういうことに疎い私には無理でしたが、報道機関という特殊なものがどういう成り立ちで出来上がったのか。ライブドアのニッポン放送株取得で話題になったグループの株式保有状況の解説など興味深い、また鹿内一族がどうやってこのグループに君臨してきたかその辺もすごく丁寧に解説されています。
 他ごとに気を取られていたため、読了に3週間ほど掛かってしまいましたが、今回の事件が終焉に向かうときにこれを読むことが出来たのは、事件を見る上でも少しは自分にプラスになった気がします。
これは'05年6月出版で「講談社ノンフィクション賞」「新潮ドキュメント賞」のW受賞をしています。

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2006年2月13日 (月)

乙女なげやり

乙女なげやり  三浦 しをん  太田出版

KOROPPYの本棚』さまより教えていただいた三浦しをんのエッセイ第3弾。といっても出版順を逆行しているととろですが、これは確かに乙女な傾向?!であったと思いました。
いつものごとく妄想が炸裂(毎回この言葉はお約束だなぁ)、しかもご友人もかなりのもの。二人して飲み屋での妄想、メールでの妄想、強烈です。なんか幸せそう・・・にみえる。
今回は特に家族のネタもおおい。お母さんの骨折(これは他の本にも登場)、お父さんの冷蔵庫との会話、そして特に弟君はすさまじい餌食となっている。WEBで公開してるんだよね・・・それにしても次郎君は三郎君になってないといいのですが・・・とか、ついつい思っちゃいました。

今回、一番私の琴線に触れたのは、清水玲子『秘密』(漫画です)の部分でした。なぜなら私も彼女のファンだからです。このエッセイ当時2巻が発売された頃です。未だに3巻が出ていません。雑誌を買ってないので不明なのですが、続いてるんですよね?と、話題と関係ない部分で『秘密』のことを思い出して気になってしまった。
とにかく、しをんさんの少女マンガに対する考えに強く同調しつつ、白泉社への声明文に笑ったわ。
ここで一息かな?でもここまで来たら、『夢のような幸福』と『人生激場』はチェックを入れなければね。

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2006年2月 8日 (水)

しをんのしおり

しをんのしおり  三浦 しをん  新潮文庫

記事などを投稿しつつ徐々にWEB復帰をせねば(笑)

しをんさん2冊目のエッセイです。実はこれを読む前に小説「私が語りはじめた彼は」を読みました。感想が無いのは書き忘れたからです。
書き忘れたからといって、不評だったわけではなくかなり気に入った作品でした。一人の男に関係ある人々が彼との関わりによる感情を語る連作集って感じかな?ミステリ好きにはこれはきっと面白いと思う。ミステリじゃないけど。

と、エッセイの感想でした。今回もしをんさんはとっても妄想炸裂でした。こっちの方が「桃色トワイライト」より古いのね。「乙女なげやり」が次で「桃色トワイライト」が一番新しかったんだ!逆読みしてるなぁ。

エッセイはやはりそのときの時事が絡んだりするときがあるから新鮮なうちに読みたいですね。今回も「ムネオハウス」とか出てるからね。でも、先日ムック本でタイトルは忘れたけど松山千春氏がいっぱい寄稿しているムネオさんの本を読みましたわ。新聞の書評で取り上げられててすごく興味を持ったので。これは面白かったのにタイトルを忘れるなんて・・・

しをんさんの執着に関してグッとくる部分もあり、遥かかなたを行かれてる部分もあり(笑)、大変楽しめました。今回も彼女の語り口がばばっと大風呂敷を広げたかと思うと針の先ほどの部分を突っ込んだりするその巧みさに感動でした。吸引力のある人、なのです。
今回一番私の琴線に触れたのは『古今集』の中の「官位が低くて技巧ばっかりでケチで恋歌の下手な」みつね君(凡河内躬恒)の歌への分析。こんな風に古典をみられたら本当に楽しいだろうな。

図書館より「乙女なげやり」の用意が出来たのと知らせが来てます。なんと気分よく続けて読めることか。

それにしても、その前に「秘密の花園」という著者の小説も読みましたが、彼女の小説もスドンって感じではありませんが、ちょっと癖になる気配があります。今後小説の方のチェックとしては「格闘するものに○」「白蛇島」ですね。これは昨日読んだ雑誌『活字倶楽部冬号』の影響です。 

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2006年2月 2日 (木)

桃色トワイライト

桃色トワイライト  三浦 しをん  太田出版

以前に「KOROPPYの本棚」さまよりご紹介してもらった三浦しをんさんのエッセイを読んでみました。
しをんさんの小説は何冊か読みましたが、エッセイは初めてです。わくわく♪
表紙は乙女チックで超かわいい!なんと松苗あけみさんです。ところが本誌は噂に違わず個性が前面に出たまさに「ノリ」という言葉がぴったりの一冊。なのにこの表紙がぴったりとくるんです。非常にドリーミーな(妄想炸裂な)しをんさんの日々。しをんさんと友人と家族の濃い毎日。

気に入ったのには、どうもしをんさんが萌えてる漫画やテレビに同調する自分がいる。こんなに上手く思いを表現できないが、「うんうん!」と思わずうなずく場面もしばしば。もちろんあまりの深さ(迫力)におののくものもアリ(笑)。
特にNHK「新撰組!」には自分もそうだったので笑えた。あの年はきっと同じような新撰組命の女性がいっぱいだったろうな。でも、私の中では『燃えよ剣』がバイブルだ。

巻末に情報として、オンライン配信「BoiledEggsOnline」でエッセイや仕事情報が見られるらしいので、行ってみる。
あら~「活字倶楽部冬号」に特集があるんですって!これは息子がゲットしていたぞ。早速略奪してこなければ(^^)v。かつくらの特集は濃いから楽しみだなぁ。
それに前に「その女、腐女子につき・・・」の茉里さまより情報を頂いていた『あさのあつこ完全読本』での対談情報も出てる、忘れていたよ。これはゲットしなければね。

エッセイはあまり読まないのですが、私の中ではさくらももこさんの初期のものが当時かなり気に入っていて、どこかで聞いた彼女を表す「平成の清少納言」に大きく頷いていました。ももこさんの世界とは又違ったものですが、やはりしをんさんも文章に吸引力を感じる作家さんだなと深く感動。今、図書館より「しをんのしおり」が用意できました、とメールが来ました。明日は無理ですが土曜日には入手できることでしょう。それと次は「乙女なげやり」これが是非読みたいですね!

KOROPPYさま、良い本を教えてくださってありがとうございました。ととろもひとり三浦しをんフェアを展開します!

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2006年1月29日 (日)

愛しのお取り寄せ

愛しのお取り寄せ  井上 絵美  幻冬舎

図書館へ予約本が来たとのことで出かけました。

「桃色トワイライト」(三浦しをん)、「メディアの支配者 上・下巻」(中川一徳)の3冊が来てました。後2冊は借りられるので、新入館コーナーをうろうろ~。そこでこの本に引き寄せられてしまった。

画像がなくて残念です。疎いもので初めてこの方の名前を知ったのですが、父は映画監督の井上梅次さん、母は月丘夢路さんというサラブレッドの料理専門家さんだそうです。

彼女が20年以上の間にファイルした中から選ばれた逸品84品をとてもおしゃれなしつらえで紹介されています。

知っているものもありますが、ほとんど知らないものばかり。しかもいかにも美味しそうなしゃれたアレンジ、見ているだけでも満足の楽しい本です>もちろん本当は食べてみたいのですが・・・

これは借りるんじゃなく自分の書棚に置いておきたいな♪という一冊でした。

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2006年1月21日 (土)

三月は深き紅の淵を

三月は深き紅の淵を  恩田 陸  講談社

先日読んだ「麦の海に沈む果実」作中に出てくるタイトルの本作、あちらでは「学校の歴史を記した、一人に一晩だけ貸すことが出来る本」ということで『謎の本』として私の中で興味深々で読み始めました。

4章に分かれた各章は別々の独立したお話でそれぞれ「三月は深き紅の淵を」を中心にミステリアスに展開している。読み進めるにしたがって、謎の本もどうやら4部にわかれているらしい、そして2部のタイトル「黒と茶の幻想」は恩田陸さんの同書とリンクしてるみたい(これは私も好きな作品です)。第4章の「回転木馬」ではまさにこれから「三月は深き紅の淵を」を書こうと構想を描いてるって設定で作家恩田陸の読書暦を垣間見るような記述もあり、また、作品とは別の楽しみも味わいました。

他作とのリンクなどを考えると特に「黒と茶の幻想」は随分と昔に読んでいるので、本作品をしっかり読みこなせたという自信はありません。それでも不思議なしかも本好きの心をくすぐるものだなぁと感心。

最初に危惧していたような「麦の海に沈む果実」を先に読んでしまったことは私はあまり気になりませんでした。これにはホッとしました。

第4章の主人公の「ノスタルジア」への思いはそのまま恩田さんにも言えることではないでしょうか。たくさんは読んでいませんが彼女の作品はすごくミステリアスでありながら心に郷愁を誘います。

新刊「エンド・ゲーム」が出たこともあり、次に読みたい恩田本は「常野物語」ですね。「蒲公英草子」、新刊へと続いているんだね。

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2006年1月11日 (水)

麦の海に沈む果実

麦の海に沈む果実  恩田 陸  講談社

久しぶりに恩田さんの作品を読みました。といっても新刊じゃないの。前から気になっていたものですが、「三月は深き紅の淵を」を読んでからでないといけないと思っていました。でも私の利用する図書館ではその本は閉架図書になっているのです。

でも、誘惑には勝てませんでした。ついつい手にとってしまった!

学園モノです。でも、その学校はちょっと日本じゃないみたいな、特殊な学校。学長が自分の王国として作った学校。生徒は「過保護な親を持つ『ゆりかご』組」、「特別な才能・技能をのばす『養成所』組」、大多数の「複雑な家庭の事情を持つ『墓場』組」の子供が集まって縦割りのグループを作って寄宿生活をしている中高一貫の私学です。もう既に異国の気配がするでしょ。イメージとしては萩尾望都の「11月のギムナジウム」「トーマの心臓」や「ポーの一族3」が思い浮かびました。

何人もの生徒が消えたり、死んだりという事件が起こっているその非常に怪しい学校へ2月の最後の日に転校してきた主人公、理瀬。最初から異端の目でみられる。なぜならばここには「3月以外に入ってくる者は学校を破滅に導く」といわれているから。

この辺「六番目の小夜子」みたいだね。それ以上細かいあらすじは書かないほうがいいでしょう。ホラー色の濃いミステリーとして楽しみました。

それにイメージを追う描写が重要な部分を占めているせいか、映画にできたらさぞかしぴったりとくるんじゃないかというほど、映像を描きながら読んでしまいます。

そして私が気にしていた「三月は深き紅の淵を」というタイトルの本がここに登場します。とても重要な役割です。もちろん未読でも楽しめましたが、やはりこちらを読まないと落ち着きませんね。近いうちに読みたいです。

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2006年1月 8日 (日)

写楽・考

写楽・考  北森 鴻  新潮社

「蓮丈那智フィールドファイルⅢ」です。シリーズってだれないようにするのが大変ですよね。北森さんのシリーズはいくつかあって登場人物がリンクしてるのです。こちらはⅡから「狐罠」の冬狐堂がちょくちょく登場。知ってる人は登場するだけである程度イメージが解ってるから説明がなくてもすんなり受け入れることができます。まぁ、知らなくても話を読むには不都合はないのですが・・・。そいえば、Ⅱには「花の下にて春死なむ」の工藤さんも出てたなぁ・・・。どちらも好きなシリーズです。

本書は4篇の短編が収録されてますが、異端の民俗学者が主人公のお話なのでいろいろな地方へ出かけては事件に巻き込まれます(呼び込んでいるのか)。思えばその手のお話は解らないながらも私の好み。そうそう、漫画の諸星大二郎(妖怪ハンターシリーズ)が好きなのもそれだ!表題作は、事件とは別になぞの多いあの絵師への想像するだに楽しい仮説が残されています。

古くからの慣習や数え唄、言い伝えって実はすごく深い意味が隠されていたり、それを想像して研究したり、ミステリの要素もたっぷり。しかも土臭い(人間くさい)ロマンがあったり。でも事件は今の人の欲望でおこっているんですよね。これからも幅の広い事件簿を出してくれることを楽しみにしてます。

そういえば北森さんの新刊が出てますね。「暁の密使」(小学館)歴史ミステリだとか。これは読まねばです。

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2006年1月 4日 (水)

白夜行

白夜行  東野圭吾  集英社

東野作品の中でも好きな本作を今年映画化されるということでお正月休みに再読しました。

発刊時に読んだのでかなり昔になります。そういえば、「幻夜」という続編ではないのですが、対ともいえる作品も読みました。

「白夜行」ですが、やはり読後感は「苦しい」、です。前も読後「苦しい」という気持ちでいっぱいになりました。初読よりも細かいことが見えて十二分に味わえたのですがこの点はかわらないですね。主人公がこのまま自分の道をひとりで歩いていくんだな・・・そればかりが私を覆います。決して同情じゃありません。そういう人物ではないのです。ただ、そう思うだけというのが、彼らなんです。

これを映画化するんだぁ、脚本がとても気になります。原作を生かすなら、私的には映画よりお昼の帯ドラマがいいんじゃないかと思っていたので。

そういえば東野さんの新刊「容疑者Xの献身」がこのミス1位になったとか。こちらは明日から開館の図書館へ予約に行かねば。最近地元の図書館も予約者多数で前ほど簡単に入手できなくなり、読むことが出来るのはいつになることやら。

お正月休みに読んだ本はTVジョンとこれぐらい。本当はもっといろいろ読みたかったなぁ。最近めっきり読書量が激減したので、欲求不満気味です。今年はもっといろいろ予約もバンバン入れて楽しむことが出来るといいな。

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2005年11月28日 (月)

鎮火報

鎮火報  日明 恩  講談社

日明さんの作品はメフィスト賞受賞作「それでも警官は微笑う」、その続編「そして、警官は奔る」に続く3作目。作品はどれも結構な長編です。

どちらかというと警官モノの方が私の好みでした。それは単に私が警察モノが好きだからかな?

なりゆきで殉職した父親と同じ消防士になった主人公。所属署では新米で父親への反発から現場ではなく、いずれは事務職へなどと考えながらも日々の仕事をこなしている。ある出動で不法滞在の外国人アパートからの出火に不可解な発火を見る。ここに職務に誠実そのものの入国警備官やヤクザな警察官、父親に助けられ消防士となった兄のような存在でも今は目障りな敵、そして引きこもりのサイバー中年、親友と絡んでいく・・・

キャラクターを際立たせるためか語りがうるさいかなと気になるところもありましたが、それでも放火と不法滞在者を絡ませた本の厚さにあった読み応えのある作品。こちらも続編に「埋み火」があるらしいので、気になります。

消防隊員を見直しちゃいました。普段気にしていないのですが、火事のときには頼れるのはやはり消防士なんだ。

それにしても火の用心には気をつけたい季節です。雨が少ないせいか異常なほど乾燥してる!

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2005年11月20日 (日)

真夜中のマーチ

真夜中のマーチ  奥田英朗  集英社

「空中ブランコ」等で人気の奥田作品。今回の主人公は3人(ケチなパーティー屋のヨコケン、ヨコケンのパーティーでひっかかった一流商社マンのミタゾウ、元美人モデルのクロチェ)と一匹(クロチェの愛犬ドーベルマンのストロベリー)。ひょんなことからこの面子で表に出せない10億円を完全犯罪で強奪ということに・・・でも、予定通りには行かない二転三転の先には・・・

それぞれの思惑で最初は形だけのトリオだったのに、だんだん「一人じゃなくって良かった」って言葉が出てくる。どんでん返しの後、ラストが気持ちいい。私たちはまだまだこれからだよって意気が爽快な一作。

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2005年11月17日 (木)

生協の白石さん

生協の白石さん  白石昌則・東京農工大学の学生の皆さん  講談社

奥田さんの本を読んでいる途中ですが、職場の友人が話題の本を購入して回してくれたので、今晩はこちらを先に読むことにしました。

前からブログ「がんばれ、生協の白石さん」で話題になっていて「面白そうだな」とは思っていたのですが、ブログと同じかな?などと思っていました。

「ひとことカード」はそうなのですが、途中「白石さんからのひとこと」が挟まれており、それはとても各方面に配慮したものであるとともに、ブログを否定でもなく肯定でもない、ものの流れのように捉えていることが印象的。発刊に寄せての専務理事さんの寄稿もとてもあたたかで真摯、そしてブログ管理人さんの言葉にもいえますが皆さんが大学を愛してる気持ちが伝わってきました。

ブログでの話題だけでは伝わらないものが本になることによって伝わっているかなと感じました。

職場での感想では「ひとことカード」の受け答えは親として見習いたいというものでした。

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2005年11月13日 (日)

箪笥のなか

箪笥のなか  長野 まゆみ   講談社

久しぶりの長野さん。彼女の独特の世界が好きです。ただ、ファンの方に人気の「新世界」「少年アリス」「三日月少年」シリーズは未読なんですね。残念ながら。

本作も違わずファンタジー色の強い、言葉が独特で、不思議な箪笥をめぐってのお話ですが日常生活なのにどこか異次元めいた魅力があります。主人公のお姉さんは懐が深くおおらかで、歳の離れた弟への愛情があふれている。その生活の静かさもゆっくり秋の夜に読むにはぴったりでした。

彼女の作品を読むと宮沢賢治をすごくイメージしちゃうんですが、それも魅力のひとつです。決して似てるって訳じゃないけど、言葉遣いとか、物語の速度加減とか・・・

彼女の他の作品にはちょっと危ない少年ものもあるんですが品がいいですね。そこが高質さを保っているんだと思います。どの少年も近寄りがたいけど魅力的なんだなー。

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2005年11月 5日 (土)

ぐるぐるまわるすべり台

ぐるぐるまわるすべり台  中村 航 (文藝春秋)

前作に引き続き「始まりの」3部作完結である本作ですが、これが一番好みでした。

2編の中篇が収録されてますが、連作として両方で落ち着くという感じ。

あわてない、あせらない、そういう生活を送るのって難しいと思う。作中の登場人物はそんな感じで毎日を送っている。自分のなかにこだわりをもちつつ、人に押し付けない。でも、何かに挑戦している。

ところでビートルズの「ヘルター・スケルター」(ぐるぐるまわるすべり台)って知らないのですが(恥)、夫の持っているビートルズベストにもささーと見ても見当たらない。お店で探して聞いてみたいな。

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2005年10月29日 (土)

夏休み

夏休み  中村 航   (河出書房新社)

前作「リレキショ」が文藝賞を受賞したときに読みまして、すごく元気が出る青春小説だなーと感じました。
そして知らないうちに、本書と次に読む予定の「ぐるぐるまわるすべり台」が続けて芥川賞候補になっていたらしい。知らなかった・・・

二組の若いカップルの(夫婦だ)お話なんだけど、すごく都会っぽくて、仲良しなんだけどお互いの距離感を大事にしてるなと思った主人公カップル。その友人の吉田くんカップルはかわいい感じ。私のイメージでは吉田くんは太めであって欲しい。ぴったりくるもん(笑)
でも、生活感は薄いなー!だからおしゃれに見えるんだな。ピュアな感じがいい読後感でした。

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2005年10月22日 (土)

天使のナイフ

天使のナイフ  薬丸 岳

第51回江戸川乱歩賞受賞作。私はこの文学賞が好きだ。今多くの文学賞があるけれど、これは学生時代から好みの作家さんを輩出している賞だ。

本作は前評判もよく、期待していたとおり、最後まで裏の裏があり読み応え充分だった。少年犯罪の免罪をテーマに被疑少年の贖罪と被害者家族の救済について答えを求める作品となった。

4年前、妻を3人の中学生により惨殺された主人公の周辺でその犯人の少年たちが次々殺害される。疑われる主人公が4年前の事件を辿るところから明らかになる隠されていた真実、そこで苦しみながらも少年法の是非と自分と家族の未来を探っていく。

あまりに多くの人物が過去に事件を起こしているのがちょっと引っかかる>それが事件の結果として絡んでいた・・・というにも強引かとは思うが、それを差し引いても魅力ある一作だった。

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2005年10月14日 (金)

黒猫ロック

黒猫ロック  谷村 志穂

ほとんどが高校生向け雑誌への掲載作品というだけあって中高生のお話が中心の短編集。でも、12のスナップ写真を見るような感じでよかったな。「放課後の匂い」と「愛を教えて」が好み。

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2005年10月10日 (月)

ももこのおもしろ宝石手帖

ももこのおもしろ宝石手帖  さくら ももこ

久しぶりに読んだ。これは「ももこの宝石物語」の関連で出た本だったのね・・・高いのお値打ちだの産地が何処のと。でも秋は宝石もお似合いの季節だしやっぱりさくらももこは上手いなあ、と思った本です。特に初期のエッセイはお勧め。

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2005年10月 5日 (水)

夜のピクニック

夜のピクニック  恩田 陸

うん、青春ものの王道を行く作品。登場人物の魅力があふれ、読後感もよかった。ちょっとミステリアスで自分もわくわくしながら「歩行祭」を一緒に歩いているような気分で読みました。「ネバーランド」に雰囲気が似てるって日記には書いたけど、読み終えてみると「黒と茶の幻想」みたいな色もちらほら。どちらも好きな作品です。

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2005年10月 2日 (日)

NO.6 #4

NO.6 #4  あさの あつこ

「バッテリー」のあさのさんのシリーズ作品です。バッテリーは言わずもがな、他の作品もとても好みです。こちらはまだ未完なので★四つですが、面白い!!
キャラクターがたってる!しかもキャラ萌え読者には恰好の。

同人誌で活躍してみえた方らしく本当に物語つくりが上手いです。新刊なのに既に続きが読みたくて仕方ありません。
他のあさの作品もお奨めです

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2005年10月 1日 (土)

春の雪

春の雪  三島由紀夫

妻夫木くん主演で映画化されたと聞き、学生時代に読んだ本作を再読。なぜに今、三島なのか?純愛ものが流行ってる昨今だからなのかなぁ。でも、映画のキャストには結構引かれる。妻夫木くん、19歳役をやるんだぁ・・・

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2005年9月25日 (日)

東京DOLL ・・・ 石田 衣良

池袋ウエストゲートパークで有名な石田さんの最新作です。

I・W・Gシリーズの大ファンである私は、新作にはチェックを入れている作家さんですが、本作はちょっと物足りない気が・・・。さらっと流れていってしまったみたいな、きっとM・Gとヨリにイマイチ気持ちがのらなかったのでしょう。早く、I・W・Gシリーズ新作が読みたい!と思ってしまった。

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