観劇「向日葵の柩」
11月29日(土) 、地元ホールにて柳美里氏作「向日葵の柩」を鑑賞しました。
久しぶりのお芝居、しかも今回の企画は地元発信全国ツアーを目指す初の演劇プロジェクトとのことらしい。すごいな!
たまたま、ちょっと縁あって一枚だけチケットを譲ってもらったというあまり褒められた観客ではありませんが、とても楽しみにしてました。
なにしろ、地元で最初から作り役者さんたちスタッフの方々も地元に滞在しての企画です。こんな田舎ですごいことだと思います。文化の歴史もさほど無い土地。
でも、以前からこちらの施設を利用していた身としては、ここはとてもステキな魅力あるホールなんです。他所からのお客さまにとってはアクセスはいまひとつ不便なのですが、私はとても気に入っています。維持が大変だと思うので企画が成功して全国的にも名前を知ってもらえるといいなと願っています。
さて、舞台のほうはというと、柳氏の作品は「家族シネマ」しか読んだ事が無いので、今回のストーリーも白紙の状態で入りました。
在日韓国人の兄と妹が主軸となったお話です。内容は非常に辛く重いものです。4年前に母親が家出をし、日々の生活は過ぎているけれど実は時が止まったようにその傷を引きずっている家族が、兄の恋や妹の事件でついに無理な心の均衡が破綻してしまう。ラストも衝撃的です。
彼らが在日という背景もそしてその生い立ちも全てが陰の世界を生きなくてはならない運命だったのでしょうか。日の当たる世界ではなく月の明かりに咲き誇る向日葵のラスト場面が象徴的でした。
この作品が初のプロジェクトとして適正かどうかは解りませんが、完成度の高い作品だったと思いました。
そして、滞在しての舞台作りということもあってか、客席には役者の方を直接知っている人もいるようでとても暖かい雰囲気でした。それは生の良さに生かされているなと感じました。やはり名古屋で観るロングラン物のように慣れたファンがいるわけではないので、ここはノッて手拍子を入れるといいな、って場面でも反応がなく、その辺を期間中にサクラでもいいから観客を引っ張ってくれる人がいるともっと生の面白さが出ると思います。
生って客席と一緒に盛り上がってこそすばらしいと思うので。
この企画が成功することを心から願っています。
12月6日まで地元ホールで公演後、東京の新国立劇場で上演されます!
公式HP
「可児市文化創造センター」
「向日葵の柩」
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